2015-07-28 第189回国会 参議院 我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会 第3号
こうした動きに符合するように、本年五月に中国が発表した中国の軍事戦略によりますと、陸重視、海軽視の伝統的思想を突破をして近代的な海上軍事力体系を建設をするとした上で、海軍戦略を近海防御型から近海防御及び遠海護衛型へ、また空軍戦略を国土防空型から攻防兼備型へ、それぞれシフトをしているとしております。
こうした動きに符合するように、本年五月に中国が発表した中国の軍事戦略によりますと、陸重視、海軽視の伝統的思想を突破をして近代的な海上軍事力体系を建設をするとした上で、海軍戦略を近海防御型から近海防御及び遠海護衛型へ、また空軍戦略を国土防空型から攻防兼備型へ、それぞれシフトをしているとしております。
五月には二年ぶりに国防白書を発表して、軍事戦略をテーマにしたものですけれども、それによると、局地戦争の脅威、それから核戦力、宇宙とサイバー空間等について述べるとともに、海軍については、近海防御から、近海防御と遠海防御の結合型に転換するということを明らかにしました。これは、海洋進出の拡大を宣言しているところです。これからも積極的な活動が継続するというふうに思います。
これは中国側が認識をしている概念だというふうに思いますけれども、一つ注意しておかなきゃいけないのは、中国側の、尖閣を初め、あるいは南シナ海、東シナ海に対する海洋進出、攻勢ですね、これは何か漫然とやっているのではなくて、もう既に一九八〇年代の初め、劉華清という当時の海軍の提督が、近海防御戦略というのを、二〇四〇年までを見据えて、実に六十年越しの計画、戦略を立てているんです。
このいわゆる第一列島線、第二列島線は、一九八五年に策定されました中国の劉華清提督によるいわゆる近海防御戦略に基づくものでありまして、二〇〇〇年までに中国沿岸の防衛能力を高め、二〇一〇年までに第一列島線の内側の制海権を確立すると。第一列島線というのは、九州、沖縄、台湾、フィリピン、ボルネオということであります。
これは、近海防御戦略と見るのか、それとも外洋展開型の戦略へと転じているのか、その分析や対応、実際にきちっとやる必要があるんですけれども、分析はどんなものなのかなというふうにちょっと不安に思っております、防衛白書等を読んでおりますけれども。
中国が採用する近海防御戦略をどのようにお考えですか。つまり、第一列島線、第二列島線というのをつくって、対馬からずっと台湾までいく、これが第一列島線ですよね、地図をごらんになればわかります。そして、小笠原、フィリピン、グアム、これに至る第二列島線、これがありますよね。近海防御戦略というものは一九八〇年代に制定をされたものだ。そして、中国には我々とは全く型の異なる戦略的国境という概念がありますね。