1954-05-07 第19回国会 衆議院 外務委員会 第46号
私は戦時中委員会の速記録のために、軍機保護法違反事件が無罪になつた例がありまして、それが実は代議士になろうと考えた動機なのです。(笑声)そんなことはまあいいとして、その意味において、並木君なんかが考えるような、そんなうわついた考えではいけないというのだ。そんなふざけたことを言うからいけない。
私は戦時中委員会の速記録のために、軍機保護法違反事件が無罪になつた例がありまして、それが実は代議士になろうと考えた動機なのです。(笑声)そんなことはまあいいとして、その意味において、並木君なんかが考えるような、そんなうわついた考えではいけないというのだ。そんなふざけたことを言うからいけない。
私は旧軍機保護法違反事件を取扱つた際の苦い経験に鑑みまして、特にその点を強調いたしたいのであります。何とぞ御審議の際、特にこの点を慎重にお取扱い頂きまして、十二分の議論を尽されて、にとどめ、後日の解釈の参考資料を残して頂きたく、切にお願い申上げる次第であります。
即ち軍機保護法違反事件のごときものが法廷において処理ざれたのであります。その際にどういうふうな処理、即ち公開禁止をしたかしないかという同じ問題が戦前からあるのであります。ただ違うところは、基本となる法律がその当時とは違つておつて、現在は憲法と裁判所法になつておりまして、現在の法律から言えば強く公開の原則が主張されておりますので、これを貫いて行くということが、やはり裁判の原則であると思います。
私は軍機保護法違反事件で弁護をいたしまして、痛切に感じていることで、戰時中でありましたけれども、あの軍機保護法の審議に対しましては、相当議員諸君がきわどいところまで質問いたしておつたために、その衆議院、貴族院の速記録を提出して、それだけが唯一の参考資料として、第一審、第二審ども無罪の判決を受けた。陸軍大臣はこれは軍機だといつてがんばつてきかなかつた。
そういう当時盛んに軍部、官僚の跳梁いたしました時代におきましても、さような意気込みで法案の審議がされておりまするし、また当時の速記録を私は戰災で焼いてしまいまして今日手元にないのでありますが、具体的な軍機保護法違反事件を弁護いたしました関係上、今も記憶に新たなことでありまするが、非常に活発な論議がされて、あらゆる観点から軍機なりやいなやが追究せられ、そうして政府の答弁は、陸軍大臣を初めといたしまして
なお私どもの質問がはなはだ執拗にわたるようでありますけれども、私は戰時中軍機保護法違反事件を弁護いたしまして実に痛切に感じましたことは、立法の際における政府委員の答弁ははなはだ質問の議員の意を迎えるような答弁をやつておりますが、一旦法律となつてこれが施行せられまする場合におきましては、その執行の機関というものは、その時代のおもむくところ、傾向によりまして相当無理な解釈をして、ここに犯人をつくるという