それから、経済的自由に関して言いますと、薬事法の定めておりました薬局開設の距離制限規定を違憲だと判断いたしました薬事法訴訟判決と、森林法にありました共有林の分割制限規定を憲法違反だと判断いたしました森林法訴訟判決。 それから、裁判を受ける権利に関して言いますと、金銭債務臨時調停法に基づく強制調停の制度を違憲だと判決をしたもの。
十五ページの「薬事法距離制限規定違憲判決」は、薬事法の規定に基づき薬局等の配置の基準を定めた条例の距離制限規定は、過当競争による不良医薬品の供給の防止等を目的として定められたものではあるけれども、距離制限はその目的のために必要かつ合理的な規制とは言えないから、職業選択の自由を定めた憲法二十二条一項に違反するとしたものであります。
すなわち、そこでは十一件の違憲判断が紹介されておりますが、法律を違憲としたものは、分類上問題のある関税法の第三者所有物没収事件、これを含めましても、刑法の尊属殺重罰規定、薬事法の距離制限規定、森林法の分割制限規定及び公選法の衆議院議員定数配分規定の五種類にすぎません。
九番目が、薬事法距離制限規定の違憲判決でございます。 これは、県知事に対しまして薬局の開設の申請をした者が、薬事法に基づきまして薬局の配置の基準を定めた条例の距離制限規定に適合しないということで、薬局開設不許可とされたということで争った行政事件でございます。
この有名な例が、例の薬事法の距離制限規定が違憲だとした昭和五十年の大法廷判決です。この指紋押捺も今は地裁段階ですけれども、最高裁まで来てこの昭和五十年の大法廷の判決と同じ論旨が展開されたらば恐らく違憲判決が出るだろう、私はこう考えるのです。 その理由はこういうことです。