1947-10-25 第1回国会 衆議院 本会議 第49号
なお本問題の発生には、政府においても当然責任があるのでありまして、本日の朝日新聞社説にも述べておるごとく、今回の事件は、これを官吏服務紀律や労調法をたてにして警告を発しただけで、たやすく解決する問題ではないのでありまして、官公吏に千八百円基準賃金の維持を希望し、服務紀律の嚴守を要求するならば、その裏づけとして、千八百円基準賃金に均衡するやみ物価の下落の対策が立てられるか、あるいは主食、副食物の完全配給
なお本問題の発生には、政府においても当然責任があるのでありまして、本日の朝日新聞社説にも述べておるごとく、今回の事件は、これを官吏服務紀律や労調法をたてにして警告を発しただけで、たやすく解決する問題ではないのでありまして、官公吏に千八百円基準賃金の維持を希望し、服務紀律の嚴守を要求するならば、その裏づけとして、千八百円基準賃金に均衡するやみ物価の下落の対策が立てられるか、あるいは主食、副食物の完全配給
千八百水準引上げを拒絶する政府の方針は、インフレ阻止を労働者の犠牲において実施しているというがいかん、大体こういう御質問だと思うのでございまするが、これは御質問をされた赤松さん自身が今の御演説の中で仰せられたように、今日名目賃金をいくら引上げても、インフレを止め、やみを撲滅しない限り、それは実質的に賃金の引上げにならずして、その翌日からまたまた物價が上つてまいりまして、物價が上ればまた賃金の引上げ再要求
さて、生産の増強ということは、賃金値上げなしにはできるものではない。賃金の値上げ、これが増産である。現に賃金の値上げをしておるところは増産ができておる。これは別個の問題ではない。だからして、政府の行政上の能力を上げることも、また賃金の値上げにまたなければならないのである。これを引離そうとするならば、ここに根本的な破綻が生ずるのである。
また米價の中には工場の勞働者の賃金に當るものが、このバリテイ計算の中では生活費を構成する部門として盛り込まれておりますので、このバリテイ計算の中にあるものは生産用の資材であり、あるものは生活用の資材であると考えるわけであります。
私どもあなたにお伺いしたいのは、工業資本家がはたして百の生産品を百だけ供出しておるかどうか、私どもは現在物品によりまして賃金に對する穴埋をいたしておるところの事實をよく承知しております。政府が原料を交付して、工業資本家が勞働者の賃金として一部を穴埋する。また事故の利潤を追求するために莫大な利潤を戰時中から戰後におきましてもせしめておる事實は、何人も見逃がすことのできない事實であります。
もしいろいろ賃金の値上を行い、あるいは物價を動かすような場合があつたときには、米價に對してどういう修正を行うお考えであるか、その點を明確にしていただきたいと思います。
しかしさればといつて、私企業の方で千八百圓を起えた標準賃金を獲得しておる勞働者があるから、官公廳もやはりその線までいくべきである、こういうぐあいにやられると物價體系が亂れるのでありますし、また一方においては國の財源がこれを許すことのできない事情にある、こういうぐあいに申し上げたいのであります。
○永野政府委員 これは各般にわたつて、主要食糧はもちろんのこと、動力、石炭その他諸物資の生産状況、あるいは將來を想定して、賃金收入全般にわたつて研究をいたしております。あるいは貿易についても同様の意味で研究をいたしております。
しからば賃金をどの程度にきめたかというと、本年五月頃の官公廳及び私企業の勞働者の全國平均をとつてみると、業種によつて二千三百圓、あるいは千四百圓、あるいはそれ以下、こういうぐあいに各業種によつて平均賃金が相違しますが、その總平均賃金をとつてみると、大體千五百八十何圓ですか、そういうところに統計が現われてくる。
將來均衡が破れたときの問題が論議されましたが、私もまた同様の考え方をもつのでありまして、なるほど經濟の建前から言いますと、一應安本長官の理論としては通るのでありますが、農業生産品に含まれるところの勞働力、勞働價値というものは、農家の生産品價格をもつて表示されるのでありまして、たとえば勞働關係におきましては、いわゆるスライド制とかいうものを主張している組合等もありまして、生活條件が變るに從つて、生活賃金
農業生産は、やはり日本の工業生産と結びついて初めてできてくるのでありまして、たとえば米價が非常に高くきまつて、そうして農業の方からだけでかりに米價を非常に高くきめたとすると、賃金も非常に高く上つてくる。そうすると肥料の値段だつてまた非常に高く上つてくるというようなことになると、實はインフレーシヨンというものは生産をそれほど刺激しないのであります。
それから勞働賃金水準の千八百圓ベース、これが非常な重大な問題として、對應して決定されたようでありますが、しからばもし今後千八百圓ベースの更政を行う場合があるとするならば、しかく密接に勘案された今囘の米價は、それに伴うて改變されるものであるかどうか、その點を伺いたいのであります。 次に米の消費者價格はいかなる構想において、またいかなる時期において決定される方針であるか。
先般も公聽會である人が言つたのでありますが、坑内でサボつておるのは、賃金詐欺である。この法案に勞働者の罰則のないのは大いなる缺點である。こんな勞務者におべつかを使うような國家管理法では増産にならぬ。そういう公述人があつたのであります。
さいわい業者の側におかれても、さらにまた勞働組合の側においても、炭價竝びに勞働賃金、この問題は別として、ここに盛られたところのいわゆる石炭非常増産對策要綱というものは、趣旨としてはこれは賛成である。これに反對すべき筋合のものは何もないというお言葉を兩方から最近の會談においても聞いておるような次第であります。
○水谷國務大臣 北海道の山に對して、いろいろの要求が賃金の上に出ておるということは聞いておりますが、ここにおきまして、どの山は何ぼの要求、どの山は何ぼの要求ということは、私ではわかりません。
安定本部において農林省側のとつた資料に加えられたところの檢討は、農家の労働賃金をいくらにみるかという部面については、相当辛辣なる批判がありまして、この両方の意見は、新聞によつて御承知の通り、かなりお互いに激しく論議を戰わしたのであります。而して問題と相成りました点を簡單に申上げますると、先ず農林省の主張する米價を以てすれば、千八百円の標準賃金ベースとしうものが壞れている。
パリテイ方式と申しますのは、要するに基準年次と今年次の農家の製品とその購入物資の價格が均衡を得たような米價に決めるということでありまして、この決定の方法は米價の決定の結果が、國民生活、生計費の中にも非常に大きな影響を持ち、又それが賃金として他の工業生産の方に轉嫁されれが更に次の價格変更の原因にもなり、そういうふうな循環を繰返しておれば、又物價の惡循環を招來させる虞れがありますので、一定の方針として飽
これに多くの報奬金を附加いたしまして、仮りに現在一見供出の意欲をそそるような價格をつけたといたしましても、その價格は新物價体系を全部破壞するような價格であつたならば、賃金は上り同時にマル公も全部上つてしまいますので、その時に予定されておつたような價格では、再び農村の需要に返つて行かない農村で今度物を買おうとする時に、非常に高い價格で買わなければならないようなことになつて、更に米價を又上げなければならない
また安定本部といたしましては、農林省の提案いたしております生産費調査のうち、農家の勞働賃金、農家の勞力の換算に向つて相當するどい批判がありまして、この二つの點については、經濟閣僚懇談會において、安定本部長官と農林大臣の間には、相當の論議を應酬いたしましたことは、新聞によつて御承知の通りであります。
この價格の決定につきましては、かねてから委員會等の御希望に對して、若干の隔りのある結果と相なりましたが、この價格の決定につきましてはあくまで政府がインフレ防止のために採用した經濟緊急對策の根本方針に則りまして賃金物價の惡循環によるインフレの高進と、これによる、國民經濟の全面的な破壊を極度に避けるために、この米價の問題につきましても、あくまでこのインフレ防止の新價格體系の中において決定したいという意圖
○淵上委員 賃金支給形態の問題につきましても、同様な問題があるのであります。志免では勝田と比較して大分模様が違うのであります。能率給が七月現在で四六%、勝田の方は七六%が能率給になつておるのであります。よその話でありますけれども、ソヴイエトの炭鑛では採炭夫と積込夫は一定出炭責任量をきめて、責任量に對して八〇%までは基準炭價で拂つて、八一%以上は基準炭價の二倍拂う。
たとえて申し上げますならば、勞務費につきましても、本年五月に行われました日本石炭鑛業連盟と炭全協との協定による平均賃金額に、さらにその一二%を加えた額をもつて一人當りの賃金としておる次第であります。また操業度は月産二百五十萬トンと想定して計算したものでございます。
○水谷國務大臣 ただいまの點讀み上げられました通りでありますが、具體的な關係は、所得税の緊急措置の内容が、まだ決定的にきまつておりませんので、一々數字をあげ、また率をあげて具體的にここに申し上げかねるのでございますが、御趣旨のように生活給と能率給とを、いかに調整していかなくてはならないかという點に關しましては、御趣旨きわめてごもつともでございまして、増産の比率によりまして、賃金収入及び配給物資の増大
それでは、さしあたりの緩和策としてはどうするかということになりますと、まず一應官吏と同じ俸給賃金のベースを確保するために必要な財源は、分與税をもつて今度の追加が豫算にお願いいたしまして組む豫定でありまして、地方でもつてそれだけの俸給を賄い得る限度の分與税を國から交付しまして、この窮状を打開していくということを講じてまいりたいと存じます。
尚又政府は千八百円ベースを維持して、実質的賃金というところに重点を置いて、新物價体系を守り抜こうと考えておるが、併し情勢の変化に應じてはこの千八百円を釘附けにするのではありませんが、只今のところでは千八百円を維持してインフレ対策が失敗に帰しないようにする考えなりとの答弁がありました。
○波多野鼎君 そこで市中銀行の手許は、先程の御説明では最近潤沢になつておるということを聞きますが、産業界の方では資金に非常に悩んでおる、そうして先程申したような闇の高い金利を借りてかつかつ事業を営み、賃金を拂つておるというような状態が現在あるわけなんであります。こういう状態は一体どう我々は考えていいかということが、問題となると思います。
その点は一つ是非、今これは訂正できなければ、少くとも保險年度の……來年ですね、これは是非入れて貰わないと、恐らくこういつたような失業保險或いは社会保險、まあ失業保險でそういつたのは非常に賃金労働者に対して残酷だと思う。この点は是非一つ御訂正願いたいのですが、技術的に非常にむずかしいから面倒だからお止めになつたのか、又今の御説明によると、失業率の少いものは、やはり我慢して毎年更改して保險をする。
即ち物償と賃金というものを同時に安定せしめる目的からいたしまして、新物價体系を拵えたのであつて、それによつてインフレーシヨンに対しまする一つの要塞としてこれを維持して行きたい。これを変更いたしますることは、即ちこれに罅が入ることに相成るのでありまして、どうしても千八百円の水準はこれは維持するつもりであるのである。
なおそういう點をよく考慮するために、今持株整理委員會では、排除法によつて分割される企業のみならず、日本全體の工場の分布状況とか、キヤバンテイを調べて、なおその中の一つの企業として、その會社の實態をよく身體檢査して、そうして適切な手術を加えるというお考えのようでございますから、またこれは相當の手術でございますから、たとえば賃金の例で申せば、盲腸炎を切るときには下しをかけて、すつかり拂つて掃除して、それから
金屬鑛山業は、由來他から原料を求めまして製造加工するほかの工場生産と趣きをまつたく異にしておりまして、原材料である地下資源をみずからの手によつて探査と申しますか、探し求め、開發しなければならないとともに、その地下資源の賦存をたしかめるために長い間の期間と、莫大なる賃金、竝びに高度の技術をもつて經營しなければならないのでありまして、またその經營については相當の危險を伴うところが、他の事業と本質的に性格
然らば次に労務者に対する賃金関係は如何、これを檢討して見ますと、民間会社は現実に即して、そうして給與をやる方法を発明しております。いろいろな名目において、よく働く工員には、よく働く重役に対しては適当に給與をやつているのであります。ところが國家管理になつた場合においては恐らくあの條文を見ましても、亦外の賃金の法令によつても、劃一的になつて、そこにうま味がないのであります。
マツクス・ウエーバーの言を借りるまでもなく、勤労者の賃金値上げは、文化の高い國民ほど責任感が増してきて、能率が上るということであります。文化の低い國民は、賃金が上がりますると安心して、三十日働くところは二十日しか働かない。次第に能率が低下するということであります。(拍手)しからば、石炭を出すのも、米麦を作るのも、教育を等閑して求めることが誤りであるということが明らかになるのであります。
ただ半面において、相当に大消費地方面には入荷が当時あつたわけでありまするが、とにかく一般の勤労大衆としましては、当時の物價の事情、賃金の事情から見れば、なかなかあの價格で魚はこれを購入し難いというような事情等から、もう一遍更に統制の枠を順次入れて参りまして、本年更に現在のような強化された集荷配給の機構ができて、それが実施せられるということになつて、今日に及んでおるのだろうと思うのでありますが、私共当時
それから兒童手當と申しますのは、兒童一人についていくらの金額になりますか、これは十五圓あるいは三十圓、それによつて非常な数字が違つてまいりますけれども、この問題につきましては現在の雇傭者の關係におきましては、いろいろな家族手當その他の賃金と非常に緊密な關係がありますので、今後相當研究されることと考えております。
配給をよくすることによつて、そうして実質賃金を高める。今は苦しいだろうが、その中によくなる、暫く待つて貰いたい、こういうようなことを政府が言つたわけであります。その裏付けとしてあの数字が出された。果してその数字が現在において実現したか、どうかこれが第一点であります。 第二点は、これが実現していないとすれば、何故にそれが実現し得なかつたのか。
○政府委員(今井一男君) 千六百円の決まりましたのは五月でございますが、その後七月の物價改訂以來、実質賃金の内容がどうなつているかというお尋ねでございますが、実は生計費その他の資料と申すものは、性質上集れるのになかなか期間を要しまするけれども、且つ又單に金額だけでなく、その内容分析をいたしませんというと、正確な御答弁はいたし兼ねますので、感じだけで申上げることはこの際差控えた方がいいのじやないか、かように
それから更に、賃金問題を離れまして、これは極めて重要な問題でありますが、最近の各組合の要求を見て参りますと、いわゆる産業平和を通じて、労働者が生産を復興したいというような考え方から、いわゆる資本主義経済の一つの修正とでも申しまするか、企業の社会化といつたような線に向いまして、相当大きな、純経済要求でないところの企業の運営に対するところの意見を要求をして出しておるのであります。
これは過日の職業安定法案の審議の際にも私はその必要を述べたのでありますが、要するに労働委員会の仕事はサービスである、サービスが本体であるという建前から考えて見ますと、やはり日本が領土は小さくても、そうして日本の都道府縣というものがアメリカのステートのように独立性がない、こう言いますが、博士もおつしやるように、地方におきまする爭議がやはり全國に影響があるのみならず、單なる爭議の斡旋仲裁、調停ということは賃金問題
電産などもそうでありまして、要するに私先程申しましたように、官吏だという故を以て、多少の特殊性を認めながらも、ともかくも汽車を動かしたり、電車を動かしたりしておる現業の人と本省のお役人とを同一扱いにするような賃金制度、ここにどうも根本の欠陥がある。特殊性を認めるといつても考えの根本は一本だから特殊性は大して出て來ない。