1974-02-27 第72回国会 参議院 物価等対策特別委員会 第6号
それは、インフレの目減りの補償という形ではなしに、インフレを起こさせないように、そういう貨幣所得について総需要を抑制する見地からもある特定の手段を講じて、そうして高い金利をもってそこに浮動購買力を誘導する措置について検討すべきではないかと。それは預金のスライディングということでもございません。あるいはまたマル優などの免税預金についての利子を上げるということでもありません。
それは、インフレの目減りの補償という形ではなしに、インフレを起こさせないように、そういう貨幣所得について総需要を抑制する見地からもある特定の手段を講じて、そうして高い金利をもってそこに浮動購買力を誘導する措置について検討すべきではないかと。それは預金のスライディングということでもございません。あるいはまたマル優などの免税預金についての利子を上げるということでもありません。
この三百兆、何百兆という土地を担保にしてどんどん金を借りる、その金でまた土地を買う、またその土地を売った人はばく大な譲渡所得を得る、いずれも実体経済と離れたところで貨幣、所得を得られる、財産はふえる、こういうことなんですね。 そうすると、このもとを締めなければインフレをとめることはできないのじゃないか。
そしてキャピタルゲイン、土地の値上がりとかあるいは株の値上がりにしても、ほかの人が生み出した価値の上に、所得の上に便乗して貨幣所得だけとっていく。そんなものが大きくなったんじゃ、日本経済が正常な発展できないじゃないですか。人間の、国民の心理だけの問題じゃないのです。経済的に見たって、資本主義経済が腐朽化している状態なんです。だから、単なるインフレじゃなくして、私はギャンブル経済だと言う。
現実の所得、貨幣所得、それを捨象して国民所得計算を考えるのじゃ非現実的じゃないですか。そういう問題は起きないのですか、議論はされていないのですか、どうなんですか。
定額の貨幣所得にたよっておる者は、すべてがその実質価値を切り下げられておるのであります。苦しい財政的やりくりの中で軍人遺族年金を主としたところの恩給だけを大幅に引き上げられておるということに、何か将来に含みがあるのかというふうに疑いたくなります。
それは、御承知の通り、農村の大体の貨幣所得は一兆五千億でございます。ところが、消費者が日本の農産物に対して払っております総額は大体三兆二千億ぐらいでございます。これは農政上から非常に考えなければならぬ。
次は小農乃至零細農が掛金を負担するということは経済上の限界がある、要するにこれは農家の貨幣所得の問題であります。ハは保険方式をとる以上は、いわゆる掛金が掛捨てとなる場合のあることは当然であります。当然ということよりも、むしろ掛捨てとなるのが一般的に当然でありまするけれども、このことが農民心理にぴつたりしない。
資本蓄積の方法といたしましては、法人または個人の貨幣所得から生産費または生計費を控除いたしました部分について、国家が租税によつて吸い上げる強制蓄積と、これを当事者の自由にまかす自発的貯蓄とがあります。わが国は昭和二十四年度のドツジ政策以来、インフレ抑圧政策の有力な手段として、この強制蓄積政策をとつて来たことは周知の通りであります。
このように二十六年度予算におきましては、財政の規模を可及的に縮小しながら、一面できるだけ財政による貨幣所得の吸収を趣旨とするドツジ氏の線が——ある程度ドツジ氏構想が基本となつておるのであります。このような予算編成の構想は、もちろん建前といたしましていわゆる健全財政であり、けつこうなことであります。
但しこれは絶対額だけの数字はわからないのでありまして国民所得全体は、これは国民の貨幣所得ということになりますが、これはあまりふえませんでしたが、昨年よりは一割弱ぐらいはふえる計算になりますために、一方国民所得、つまり分母の方は若干ではあるけれどもふえる。税金の方——分子の方は若干ではあるけれども減る。
第三國人の貨幣所得が莫大に上つておりますが、それすら大藏当局はつかまない。ただ資本蓄積をたけのこで食いながら、それが所得というような算定で、二一%からもつともつと税金がとれるのだ、とらなければならない、戦勝國ですら四〇%、日本は二一%にしかならぬというような、かようなでたらめな根拠で税金をとられたら、國民はたまつたものではございません。
もちろん名目的な貨幣所得が殖えておりますので、金額といたしましてはそうではございませんが、全体の重みから申しますと、非常に軽減されるような予定を立てております。この点につきましては正確な資料を持つておりませんで、具体的な数字を申し上げるところまで行つておりませんが、大体のところは昨年の税收の総額にいたしまして、約二割前後程度が増加するのではなかろうか、かようなことを一應考えてみた。