1958-08-09 第29回国会 衆議院 法務委員会 第9号
明らかにこれは故意をもって、そうしてどうせここまできたから警察まで連れていかなければならぬというような、狭い卑劣な警察根性でこれは連れていったんじゃないかと私は疑っておるのです。だから、もっと私は警察は、実際弁護士であるということがはっきりしたときに率直にあやまって、非は非としてやるべきだと思うのです。それを何のかんのと理屈をつけるところに私は現在の警察官の一番悪い点があると思う。
明らかにこれは故意をもって、そうしてどうせここまできたから警察まで連れていかなければならぬというような、狭い卑劣な警察根性でこれは連れていったんじゃないかと私は疑っておるのです。だから、もっと私は警察は、実際弁護士であるということがはっきりしたときに率直にあやまって、非は非としてやるべきだと思うのです。それを何のかんのと理屈をつけるところに私は現在の警察官の一番悪い点があると思う。
そういう警察根性が終戦以前の感情です。終戦以前は共産党というとまたこわかった。共産党がこわいのじゃないのだ、取締りがこわいのだ。その感情が取締官憲までうつっている。共産党へ届けるということがそんなに困るのですか。暗号電報であったそうだが、それは全部取り消したということじゃありませんか。何も困らぬ。困ったのは失ったときなのだ。失って、もうすでにないものとあきらめて善後処置を講じたはずじゃないか。
全く刑事訴訟法の本質を十分わきまえないところの、いわゆる何でもかでも小さな事件を捜査して、そうしていわゆる事件を数でこなそう――こういうような言葉は悪いかもしれないけれども、非常にあさましい警察根性、刑事根性を持った人だ、これは非常に非民主的な警察だということを言われておる。
さらに今後の委員会においてその聽くところが明確にならざる場合においてのみ文書でこれを問い合わせ、足らざるときにおいてのみまた考えるという点はありますが、頭から臨床尋問などという言葉を使つて委員会が出かけて行くということは警察根性をそのまま出したもので、決してこれは当委員会のとらざるところだと思つております。あまりくだらないやり方はせぬ方がいいと私は考えております。