1958-04-18 第28回国会 衆議院 本会議 第32号
さきに、本院はビキニにおいて実験の被害をこうむった機会に、昭和二十九年四月一日、原子力の国際管理に関する決議をなし、さらに、ソ連の無警告実験と米英の実験及び計画が伝えられるや、昭和三十一年二月九日、原水爆禁止要望決議をなし、国際取りきめによる実験禁止を提唱し、米ソ英に対し有効適切なる措置をとるよう要請してきたこと、皆様がすでに御承知の通りであります。
さきに、本院はビキニにおいて実験の被害をこうむった機会に、昭和二十九年四月一日、原子力の国際管理に関する決議をなし、さらに、ソ連の無警告実験と米英の実験及び計画が伝えられるや、昭和三十一年二月九日、原水爆禁止要望決議をなし、国際取りきめによる実験禁止を提唱し、米ソ英に対し有効適切なる措置をとるよう要請してきたこと、皆様がすでに御承知の通りであります。
そこで、先ほども申しましたように、今日世界、の科学者が切実な科学者の良心に訴えて、その禁止を訴えておる、こういう時代に参りまして、一九五四年のビキニの実験、引き続くシベリアの実験は、それこそ文字通り実験段階であったかもしれませんが、もう今では、四月に入ってからのソ同盟の無警告実験は、三日置き、四日置きにやっております。
現内閣は、しばしばクリスマス島におけるイギリスの核実験に反対し、禁止を申し入れるとともに、またソ連の無警告実験に対しても、さらにまた近く行わんとするアメリカの実験に対しましても、たとえ領土内において行われようが、放射能の人類に及ぼす惨害にかんがみ、厳重に抗議を申し入れて参りました。
ところが今も申しましたようにクリスマス島でやられる、あるいは五月の十五日からアメリカはネヴァダでやる四月に入ってから日本の微気圧計だけでももうすでに三回、シベリアの西南部におけるソビエトの無警告実験というものを確認をしておる。東京ではこの四、五日前に二万五千カウントの雨が降っておる。二万五千カウントといえば、許容量の一千倍です。こういうような状態であります。
○岡委員 とにかくすでにシベリアで行われておる無警告実験によって、日本の大気あるいは降ってくる雨が相当汚染しておる、驚くべき汚染を見ておるわけです。そこへ持ってきて、クリスマス島ではまた実験をやる。さらにまたネバタでアメリカは実験を五月中旬から始める。そういうわけで、むしろ原水験の実験が大国によって競合されつつあるという感がある。
一度ならず、二度ならず、三度も、いわゆる原水爆による大きな犠牲を払った地球上唯一の国民であるということからいたしまして、特に最近のクリスマス島の水爆実験や、あるいはまたアメリカが行わんとする来月のネヴァダの原爆実験や、あるいはソビエトの無警告実験等に対して、政府みずからが大きく関心を寄せておるわけなんです。
それから水爆の無警告実験というものについて、外務省としては今後どういうように御措置をされるのか、これだけを伺って、私終りにしたいと思います。