1956-05-16 第24回国会 参議院 本会議 第49号
今やこの船ガクボ北方のきわめて珍奇な化石地帯が、爆撃演習の被弾地域となって、地表の現状はまさに廃墟の一歩寸前にあるばかりでなく、伝えられるところによりますと、跳弾のおそれがあれば、土砂をもって埋め、地ならししようかというがごとき当局の説明を聞くに至っては、その暴挙、まさに奏の始皇の火坑の暴虐にもひとしく、おそるべき学術への冒涜であるといわなければなりません。
今やこの船ガクボ北方のきわめて珍奇な化石地帯が、爆撃演習の被弾地域となって、地表の現状はまさに廃墟の一歩寸前にあるばかりでなく、伝えられるところによりますと、跳弾のおそれがあれば、土砂をもって埋め、地ならししようかというがごとき当局の説明を聞くに至っては、その暴挙、まさに奏の始皇の火坑の暴虐にもひとしく、おそるべき学術への冒涜であるといわなければなりません。
A地区は被弾地域とは申しながら、アメリカの兵舎に向って射撃演習をするはずはないんだから、それのこっち側にたまが落ちるはずはない。A地区であってもたまの絶対に落ちないA地区というものがあるはずです。だから一般的にA地区は土曜、日曜の二日ずつ入れるということなんだけれども、たまの落ちないA地区というものがある以上は、演習に差しつかえない限り一週間に七日入れてくれてもいいのじゃないか。それが一つ。
従いまして昨年来相当に紛糾しておりました問題と同じ問題が、ここで紛糾しておるのではないのでありまして、昨年来非常に紛糾しました被弾地域拡大という問題は、ある意味では解消いたしまして、ずっと軽いたちの問題となって、遠距離から射撃するという問題に変ったわけであります。
これをどうさばくかということは、今後に属することになりますが、そこへ、まだ私どもは正式に聞いてないと申し上げましたが、地元で御承知だという被弾地域を拡張するという問題が起ってくるわけであります。これは起ってくるのであろうと私も思いますけれども、まだ聞いておりませんが、起って参りますと、この十六項目ではおそらく解決のつかない問題になるおそれもあります。
従いまして現実にたまを落すA地域地区も、それから今まで使っていなかったB地区も、従来の慣例とは違いまして同じような地代を払っている、同じような損害が起るだろうという想像のもとに同じ地代を払っているわけでありまして、B地区に対しましても被弾地域と同じ地代を払っている。
閣議決定とはなりましたものの、第一次接収においてかくのごとき大きな犠牲と苦難に過し、今また三千六百町歩の拡大と、拡張地から発砲する石持浜納屋隣接の被弾地域の状況を聞くに及び、石持部落民の居住はとうてい不可能であり、数十年来の漁場と住居を失うことはまさに生活権を失うものであります。