1965-03-11 第48回国会 衆議院 農林水産委員会 第13号
蚕繭処理の問題についていろいろ聞き始めるというと、これはとても時間がかかってしょうがないのですが、三十三年のときに起こった教訓から、やはり当局の心がまえを聞いておきたいのです。 三十三年のときにどういう事態が起こったかと申しますと、百五十億円国が新たに資金を投入して一応繭を処理したわけなのだすが、その後に来た初秋の繭の問題で、一斉に製糸家が繭を買わないという事態が起こったわけです。
蚕繭処理の問題についていろいろ聞き始めるというと、これはとても時間がかかってしょうがないのですが、三十三年のときに起こった教訓から、やはり当局の心がまえを聞いておきたいのです。 三十三年のときにどういう事態が起こったかと申しますと、百五十億円国が新たに資金を投入して一応繭を処理したわけなのだすが、その後に来た初秋の繭の問題で、一斉に製糸家が繭を買わないという事態が起こったわけです。
これは次にちょっと触れますけれども、蚕繭処理とからんで、やはり製糸家が繭を集める地盤を確保すると同様に、蚕種屋は掃き立て農民をいかにして確保するかということの方便として、やはり地盤協定的なことを漸次進めてきておる。そのことは、おそらく実掃き立てよりも、どのくらいよけいつくっておったか知りませんけれども、いずれ実際売れる種よりも一割五分なり二割なりよけい製造しておった事態もあるでしょう。
それから来年度の事態に対しましては、ただいま法律を提案しておりますが、蚕繭処理事業団というものを作ってこれに対応して参ろう、こういうことにしております。
○大澤(融)政府委員 操作資金と申されますが、一つは臨時措置法で保管会社を通じて繭や糸を買うわけでありますけれども、それらのワクといたしましては五十億、それから蚕繭処理事業団の方では資本金十億、かりに一割のものをこれで処理するとすれば、約五十億というような金を動かしてやるということになろうと思います。
しかしながらやはりこれは県段階における養蚕農協連合会の要望等となって現われて、各県においては蚕繭処理に関する府県条例によってその養蚕農家の自由販売の面を束縛しようとしております。現に今日各府県とも府県議会が開かれており、この問題がその議に上っておる府県が多いのでありますが、そういうことがむしろ蚕繭処理を混乱させるのではないか。
○須賀政府委員 お話の趣旨は、蚕繭処理について今後どういうふうに考えていくかということに要約されると思うわけでございますが、蚕繭処理の問題はわが業界におきましては非常に長い歴史のある問題でございますので、去年の暮以来蚕糸業振興審議会におきましても蚕繭処理部会を設けまして、この問題を審議にかけております。
これが蚕繭処理上の非常に大きな問題点だと思うのです。そしていろいろな方法を講じてやるが、一番共販体制が信頼を受けない根本はどこにあるかというと、農民が委託しておるその代表である養蚕団体が、技術指導費を売り方である製糸家から受けておるということである。
○足鹿委員 第三点としてお尋ね申し上げたいのは、蚕繭処理の指導についてであります。従来蚕糸局がとってこられました蚕繭処理の指導についてみますと、これは明らかに独占禁止法に抵触すれすれの措置をおとりになった事例があるのであります。
○井出国務大臣 従来の蚕繭処理対策については、御指摘のような点があった場合もございましたかと思うのでありますが、ただいま御指摘のように、政府がこういった経済問題にいろいろ介入するということは不適当であろうと考えておるのであります。
○須賀政府委員 私どもの方といたしましても、蚕繭処理をできるだけ秩序立てて参りたいという根本の考え方でいろいろやっておるわけでございまするが、御指摘のように、独禁法との関係につきましては、いろいろ困難な問題がありまするので、その点につきましては十分注意をいたしながらやっておるつもりでございます。
○栗原委員 いろいろお尋ねしてだんだん明らかになってきたわけですが、最後に、先般参考人の来たときにもお尋ねし、先ほど公取の委員長にもお尋ねしたわけですが、やはり私たちには、この法案が最も基本的にねらうものは製糸家の今の窮状を救うことであり、その方法として蚕繭処理をどうするかということが法のねらいのように考えられてならぬのです。
○栗原委員 局長は全国的に蚕繭処理の指導要領を作ってくれたり、いろいろ蚕繭処理について配慮して下さっておるわけですが、実際の繭の取引の実情というものをよく御存じですか。というのは、繭は掛目協定によって一応共販されておる。これによる値段というものは、大体ここのところ千五、六百円からその範囲を動いておる。そのほかにややこしい共販を抜けた販売もあります。
要するに蚕繭処理がうまくいかないのもそこに大きな原因があるのですよ。農民だって共販でもっていくことがいいことぐらい知っておるのです。しかしその共販の過程が農民は納得いかぬ。おれたちの繭を売る前に技術指導費をもらっておる。群馬県あたりでは製糸家から一億円ももらっております。
○石井参考人 私は業界とは何ら関係がございませんが、私の考えておりますところは、現在の蚕繭処理の状態から見て養蚕家はほんとうに安心し切って繭を生産するということよりも、往往にして繭代の遅配、欠配があるやに聞くことがあるのでありますが、この整備のことによって、そうした製糸業界の経営が多少なりとも安定して、繭代金の遅配、欠配等のないようになることを念願して、この法案に賛成したわけであります。
ただ先ほど来申し上げましたように、蚕糸振興会議の中においては蚕繭処理の問題、それから設備問題、中小企業安定法の問題、あるいは品質表示宣伝等の問題、そういうような柱として取り上げた問題の一環としてこの問題が出されまして、そしてわれわれの方としては一応端的に申し上げますと、われわれに降りかかってくるところのものは意識しながらも、この際製糸業全体がよくなるためにはやむを得ないじゃないか。
従いまして、われわれといたしましては相当以前からその内容につきまして検討を進めて参ったのでございまするが、何分にもいろいろ問題の数も多うございまするし、またそれらの問題につきまして、蚕繭処理の問題一つを取り上げてみましても、他の独禁法あるいは農協法等にいろいろ関連のある問題でありまするので、相当慎重な検討を要するわけでございます。
従いまして今回蚕糸業法を改正いたしますにつきましては、立案の過程におきましては、ただいま私が申し上げましたような蚕繭処理の秩序立というような問題も途中では、一応かなり具体的に考えまして、関係の方法ともある程度交渉はいたしたのでありますけれども、どうしても最終的にきめますにつきましては、事柄があまりにも重大でありまして、いささか研究が足りないと申しますか、未熟のきらいも免れないという感じが強く残るわけでございます
それから次に、蚕繭処理調整対策でございますが、これは現在、先ほども申し上げましたように、繭の供給と製糸設備との不均衡というような問題も加わりまして、今、繭取引というものは、相当混乱を来たしておるのでございます。いわゆる繭の争奪が行われている現状でございまして、この面からも製糸経営も必ずしも安定しない。
それから蚕繭処理の指導方針でございますが、これは私自身といたしましても、はっきりと具体的に申し上げるまでの実は十分の用意もないのでございまするが、過去におきまする乾繭共同保管のような形において、農協側の責任で繭を処理いたしました事例等もいろいろ検討いたしておるのでございまするが、私が現在考えておりまする考え方といたしましては、なるべく乾繭保管の形において農協に持たして、それから需要家の手元へ昔の平均売
○塩見政府委員 一番初めに御要求のありました本年の四月二十七日、蚕糸課長からの通牒、これは群馬県の蚕繭処理方式について、公正取引委員会において独禁法違反の点を指摘されましたものにつきまして、各県に通牒をいたしたものでございます。昨日繭糸課長から内容については大体御説明いたした通りでございます。
そのうちの重点につきましては、その後本年の蚕繭処理方針といたしまして繭糸局として要点を再度指示いたしてありますけれども、とりあえず早急に課長名をもって地方に通達いたしたものであります。
一つは、蚕繭処理方式に関する緊急質問、社会党左の栗原俊夫君、もう一つは、修学旅行中の惨事続出に関する緊急質問、社会党右の小牧次生君この二件でありますが、この取扱いについてお諮りいたします。
○大池事務総長 第一の蚕繭処理の分については、農林大臣だけ、第二の修学旅行については文部大臣、運輸大臣、厚生大臣の三大臣の要求がございます。
第一の点は、群馬県におきまして昨昭和二十九年度に実施されました蚕繭処理方式が、今回正式に公正取引委員会によって、いわゆる独占禁止法に違反する旨の判定を受けたことについてであります。 農林省蚕糸局から指示されたと称する蚕繭処理指導要綱なるものによりまして昭和二十九年度群馬県に実施されました蚕繭処理方式は、きわめて製糸業者一辺倒のものでありました。
一つは蚕繭処理方式に関する緊急質問、栗原俊夫君、それからもう一つは修学旅行中の惨事続出に関する緊急質問、小牧次生君、この二件が出ておりますが、先ほど、理事会といたしましては、いろいろ御相談を願いました結果、本日はいろいろ案件も輻湊いたしておりますから保留にいたしたい、こういう結論でございました。これを保留するに御異議ありませんか。
そうしてここで蚕繭処理の大混乱を起す。お役人さんというものは、ちやんと責任をのがれるようにうまく構造ができているようです。片方は責任のがれで済むかもしれないが、農民の方は大問題です。だからさつき金子委員の言われたように、われわれは農民の立場から真剣なんです。われわれの真剣さに比べれば、蚕糸局の考えていること、やつていることは、実に何をやつているかわけがわからない。
○寺内政府委員 おそらくただいまお話のありました通牒は、春繭取引の前にいつも蚕繭処理方針について通知をいたしますそのことと思うのであります。
従いまして、政府におきましてはこれを矯正いたしますために、昭和十一年に蚕繭処理統制法というものをつくりまして、繭の値段のきめ方につきましては、各県に繭価協定委員会を設置しまして、そこで養蚕の代表、製糸の代表、第三者も入りまして公正な繭の値段をきめるというやり方にだんだんなつて参つたのであります。
先般蚕糸局の一部から蚕繭処理に対する法案の要綱のようなものが業界に伝わりまして、業界では非常に大きな問題になつている。ところが私もこの内容を見ましたけれども、非常に矛盾がある。これについては蚕糸局長は、法律の建前からこういうものは思わしくないという御意見をある会合において御発表になつておりましたが、これはその通りやつて行かれる方針であるかどうか、はつきりお答えを願いたい。
先ほどの蚕繭処理にも関係することでありますが、将来養蚕技術員の身分をどんなふうに保障されて行くか、この点に歯して御意見を伺いたいと思います。
大体の政府の指導方針といたしましては、ただいま申し上げましたように、組合を通じての団体取引ということを奨励いたじておりますが、それが混乱しているからこれを何とか秩序を保つようにしてくれという要望もあるのでありましてそれらの事情を勘案いたしまして、ただいま蚕繭処理に関する根本対策を考究中でございます。
糸の生産費等も非常に重要な項目となりますが、政府は今後今までやつて来ておる団体協約という方法を蚕繭処理の唯一の方法としてやつて行かれるかどうか、その辺の見通しをお聞きしたいのであります。
○小林(運)委員 私は前の国会において政府当局にお聞きしたところが、現在やつておる繭取引方法は決していいものとは考えてない、そこで早急にこの蚕繭処理の方法を考えてお答えしたいということでしたが、あなたは今までやつておつた、あんなに世間から非難されている方法がいいと考えているということであるが、こういうお話は実に意外だ。あなたは就任早々時間がないと言いますが、相当いろいろの話は聞いておると思います。
○政府委員(青柳確郎君) 今の御質問は結局蚕繭処理をどうやつて行けば一番業者の辻褄の合うようなところに価格がきまるかというような御質問のように思われるのであります。これにつきましては御承知でもございましようが、農協法に基きまして、養蚕家が自分のできました繭を販売いたしまする場合に、団体的な行動ができ得るような独占禁止法の除外例が設けられております。
○小林(運)委員 蚕繭処理の問題は、大臣誠意をもつてお答えになりましたので一応満足します。今後もさような見解に立つて十分研究して、蚕繭処理のりつぱな方策を考えて実施していただきたいのであります。 次に現在の製糸業法でございます。これは二十年ほど前につくりました法律でございまして、いろいろ問題があります。
○青柳政府委員 これは昨日もお答え申し上げましたが、蚕繭処理の方針としては、生繭の分については団体協約で進んで参ろうかと思つております。とにかく養蚕家の場合には団体販売をさせて参りたい、こう思つております。
次にもう一つの大きな問題といたしまして、現在の蚕繭処理の問題でありますが、きのうも蚕糸局長にこの問題をお聞きしましたが、どうも要領を得ない。現在の蚕繭処理の形態は、各業者とも困つておる。