1949-03-24 第5回国会 参議院 文部委員会 第2号
例えばあの光堂の側の閼伽堂に藥師如來の坐像があるのでありますが、これが宝珠の銅板の合せ目から雨が漏り、藥師如來の坐しております膝の凹みのところに雨水が溜つて、木像を腐朽させるような原因を作つておるということが出ておるのであります。それから更に荒廃が目につきましたのは、光堂の後にありますところの経藏であります。
例えばあの光堂の側の閼伽堂に藥師如來の坐像があるのでありますが、これが宝珠の銅板の合せ目から雨が漏り、藥師如來の坐しております膝の凹みのところに雨水が溜つて、木像を腐朽させるような原因を作つておるということが出ておるのであります。それから更に荒廃が目につきましたのは、光堂の後にありますところの経藏であります。
第五番目に龍角寺の本堂の修理に関する御請願でございますが、この龍角寺の本尊は御請願の御説明にもございいしたように、藥師如來でございまして、非常に優秀なものでございますが、本堂そのものは元禄のころのものでございまして、建造物として特に取立てて優秀であるというのではございません。ただ最近非常に破損をいたしてまいつております。
この境内から出土されましたところの古がわら等々を檢討いたしました結果、大正十一年文部省から國宝建造物保存室の方々が見えられまして、その後考古学者後藤守一氏あるいは建築学者の関野貞博士、伊東忠太博士などが、熱心に考証研究を続けられました結果、この龍世寺に安置されておりまする本尊の銅造藥師如來は、遂に昭和八年に國宝の指定を受けまして、今日に至つたものでございます。