1948-06-07 第2回国会 参議院 農林委員会 第6号
最近の非常にいい例は、靜岡縣の府縣農業会田方郡支部が動力噴霧器を十台くらい備えて、郡内の麦の石灰予防剤の藥剤撒布を一日に六町歩から七町歩くらいずつやつた。それを二回も三回もやつて完全にこの郡内の麦の藥剤撒布をした。こういうようなことを伴つて初めて農藥の進歩が主食の生産の上に具体化して來る。
最近の非常にいい例は、靜岡縣の府縣農業会田方郡支部が動力噴霧器を十台くらい備えて、郡内の麦の石灰予防剤の藥剤撒布を一日に六町歩から七町歩くらいずつやつた。それを二回も三回もやつて完全にこの郡内の麦の藥剤撒布をした。こういうようなことを伴つて初めて農藥の進歩が主食の生産の上に具体化して來る。
青函連絡船で青森から函館に渡るとき、函館から青森に渡つてくるときに、例の藥剤撒布をやるのである。D・D・Tの撒布は、衞生上これに対してかれこれは申しませんが、このD・D・Tをかけられたあとで、腕に檢印する。肉屋の檢印でも覚えがあるだろう。それよりも今一歩進めて、そのD・D・Tを受けた者に対して、檢印した紙片でも渡すような方法をとつたらよいではないか。
例えば先頃或る地方へ丁度麦の頃行つてみますとその農業会或いは郡農業会支部が動力噴霧器を使つて、毎日各農家の麦畑を一日六町歩ぐらいの割合で藥剤撒布をやつておる。かようなことにして初めてその科学的技術が実際に活用できる。これを個々の農家に一人々々やることを何ぼ数えたり勧めたりなどしても、なかなかその普及が徹底するものでない。又そういう機械を個々の農家は備えることはできない。