2019-05-28 第198回国会 参議院 厚生労働委員会 第12号
不妊治療と申しましても、実はAYA世代、いわゆる若年がん患者の皆様方の妊孕性温存といった問題については、ちょっとこれおかれている状況なんですね。不妊治療ということで助成金のこの仕組みも受けることができません。
不妊治療と申しましても、実はAYA世代、いわゆる若年がん患者の皆様方の妊孕性温存といった問題については、ちょっとこれおかれている状況なんですね。不妊治療ということで助成金のこの仕組みも受けることができません。
厚生労働省では、若年がん患者へのサポートという観点から、がん患者の妊孕性の温存について様々な研究事業を実施してきております。これまでの研究によれば、例えば、卵巣がん、骨軟部肉腫の治療と妊孕性温存の双方を目指した治療法の開発や、あるいは乳がん患者の妊娠、出産と診療の手引の作成、がん治療から妊娠、出産まで継続して相談支援や診療ネットワークのモデル事業を構築するといった研究成果を上げてまいりました。
しかし一方で、私と同じころに治療した同世代の若年がん患者で、亡くなったがん患者の方々も多くいらっしゃいました。また、がん患者会の活動を通じて出会った方々の中にも、旅立たれた方々もいらっしゃいました。 亡くなられた方々は、もし治療が奏功したならば、やりたかったことはたくさんあっただろうと思いますし、こうして皆さんの前で訴えたかったこともたくさんあったかもしれません。
このため、厚生労働省では、厚生労働科学研究費補助金におきまして、平成二十六年度から、小児・若年がん患者への情報提供や生殖医療ガイドラインの作成を目的として、小児・若年がん長期生存者に対する妊孕性のエビデンスと生殖医療ネットワーク研究を行っております。