だから、そういう点で、やはり除外されるそういう船長経歴の者からも意見を聴取しないと、いままでは千トンにすぎなかったが、今後は三千トンだ、こういうことについては、やはり釈然としないのだな。で、船が大きくなるからというのならば、もうちょっとまた抜本的に考えなければならないけれども、そういうふうな点で当該者からやはりよく事情を聴取しようという気があるわけだ。
そこで、三十八年の水先人の新規の免許を受けた方、これについて調べてみたわけでございますが、その船長履歴を見ますと、三千トン未満の船しか乗っていないという方が実は一人いらしたわけでございますが、全般的にみな三千トン以上の船長経歴を持っておるというのが状況でございます。
○説明員(高林康一君) 水先人の養成につきましては、水先人たるの資格は、一定の船長経歴というようなことと、それと同時に実務の修習ということが大きい眼目になっているわけでございます。船長の履歴の問題その他につきましては、それぞれ各船会社において船長が在籍しているわけでございます。
その点につきましては、やはり水先の経験を積ませるという意味におきまして、船長経歴を持つ者におきましても、水先人となろうとするときにはそれぞれの水先区において実習——いわゆる修業生といたしまして、そこでいろいろ経験を積んでいくというようなことを水先人の要件としてきめておる次第でございます。
資格を引き上げまして、従来の千トン以上の船長経歴というのを三千トン以上というふうにして、船長経歴も、経歴期間を二年を三年というふうに引き上げて、全般的に船舶の大型化に対応できるように水先の能力の引き上げということをはかっておる次第でございます。