1948-07-03 第2回国会 参議院 本会議 第58号
この法案の目的は現在船員の職業安定について規定いたしておりまするところの船員職業紹介法は大正十一年に制定されたものでありまして、その内容が船員の職業紹介について規定しておるに止まり、而も同法は我が國の現状にも即しないので、これが改善の要望に副わんとするにあるのであります。
この法案の目的は現在船員の職業安定について規定いたしておりまするところの船員職業紹介法は大正十一年に制定されたものでありまして、その内容が船員の職業紹介について規定しておるに止まり、而も同法は我が國の現状にも即しないので、これが改善の要望に副わんとするにあるのであります。
また現行の船員職業紹介法と比較しますと、同法が單に船員の職業紹介についてのみ規定したのに反し、新たに職業指導、職員職業補導、船員労務供給事業、船員の募集に関する諸制度を規定して、船員の職業安定をはかるとともに、労働の民主化のため、労働の中間搾取が行われないよう種々規定されております。
船員職業紹介事業につきましては、現行の船員職業紹介法におきましては、その第二條におきまして、「船員職業紹介事業ヲ行ハムトスル者ハ行政官廳ノ許可ヲ受クヘシ」という規定がございますし、第三條におきまして、「船員職業紹介ニ関シ必要アリト認ムルトキハ政府ニ於テ職業紹介事業ヲ行フコトヲ得政府ハ勅令ノ定ムル補助金ヲ支給シテ公益ヲ目的トスル法人其ノ他團体ヲシテ職業紹介事業ヲ行ハシムルコトヲ得」かように規定されてございますが
この問題に関しまする現行法としては、大正十一年に制定せられました船員職業紹介法がございますけれども、終戰後の我が國海運再建のためにも、亦新憲法の精神に副う意味から申しましても、單に職業紹介に止まらず、戰後の事態の必要に應じまして今度は現行法を改正いたしまして、その名稱も船員職業安定法ということで、この法案を御審議願うことになつたわけでございます。
現在船員の職業紹介に関する法律としては、大正十一年に制定された船員職業紹介法がありますが、終戰後のわが國海運再建のためにも、かつ新憲法の精神に副うためにも、同法改正の必要を生じましたので、一昨年末より同法改正の準備に着手し、運輸省に船主及び船員の團体の代表者を初めとし、関係各方面の学識経驗者からなる船員職業安定法令審議会を設け、これに新法案の立案に関し諮問いたしました。