一つは人間形成でありまして、体力、身体能力の涵養から始まりまして、表現力、習慣、規律、道徳、作法あるいは自己統御、自制心、自律心、忍耐、鍛錬、そういったものから、善悪の区別、各宗教においてそれらがどのような戒律となって述べられているか、また、刑法においては何がよいことであり何が悪いことであるかを定められておりますけれども、それらについて知ることも含めまして、全体の人間形成というものをずうっと、じわじわっとやっていく
鳥居泰彦
それから、三段目でございますが、最初、人はみずからの感情を制御することを知りませんが、成長するにつれて感情の自己統御ということを覚えていきます。そして、大人になるまでには何が罪であるかということもわかるようになるわけであります。
日本でも、刑法の最初の部分に、何をすれば罪であるかということが定義されています。
鳥居泰彦
この中のSSTと申しますのは、ソーシャル・スキルズ・トレーニングの頭文字をとったものでSSTと呼んでおりますけれども、これは、最近の犯罪者の大きな特徴として、犯罪が貧困その他の経済的な理由から生ずるものだけではなくて、社会適応がうまくいかない、対人関係がうまくできない、それによってある意味では落ちこぼれるといいますか、あるいは自己統御ができなくて犯罪に陥るといったようなケースがふえているように見られるわけですね
横田尤孝