1970-04-08 第63回国会 参議院 予算委員会公聴会 第2号
一方に福祉年金並びに拠出制の障害年金があって、一方に心身障害者扶養年金があるというのが現在までの身体障害者に対する年金体系になっておりますが、これらはいずれも自己保障的ないしは恩恵的性格を帯びているように思われてなりません。私も福祉年金を受給しているのでございますが、少額のためでしょうか、かえって施しを受けているような気持ちになることがあります。
一方に福祉年金並びに拠出制の障害年金があって、一方に心身障害者扶養年金があるというのが現在までの身体障害者に対する年金体系になっておりますが、これらはいずれも自己保障的ないしは恩恵的性格を帯びているように思われてなりません。私も福祉年金を受給しているのでございますが、少額のためでしょうか、かえって施しを受けているような気持ちになることがあります。
しかし簡保の場合はそういう一般論ではなくて、もう少し掘り下げれば、簡保の背景となっているものは何か、日本の社会保障制度が不十分だ、行き届いていない、自己保障しなければいけないというせっぱ詰まった状態に追い詰められているという背景を持っていると存じます。
あそこの発表によりますと、余裕があって貯蓄する場合よりも、むしろ社会保障が不十分であるからやむを得ず自己保障、低い所得の中から生命保険に入ったりその他のいろんな貯蓄をしておる、こういう問題があるわけです。社会保障が不十分だから、そうして食を節してまでも貯蓄をしておる。それだから栄養が低下してくる、こういう問題が提起されているわけです。それについてはどういうふうにお考えか。
第二は、日本国民は非常によく貯金する、貯蓄、これは非常に公徳心に富んでおると説明しておりましたが、しかし、これは公徳心に富んで貯蓄しておるよりも、むしろ社会保障が不十分であるために無理に貯蓄しておる、貯蓄せざるを得ないという、いわゆる自己保障といわれておりますが、そういう点で割合に低額の所得層の人も非常によく貯蓄しておる。そのために非常に資本の蓄積が大きい。