1955-05-31 第22回国会 衆議院 外務委員会 第13号
そういうふうに考えますと、豪州は単に日本が従来求めておった羊毛資源の供給地として重要であるのみならず、要するに経済的に重要であるのみならず、また政治的にも非常に大きくなるのではないかというような気がします。豪州の政府は、私が行きましたときから、日豪の関係はこれを改善して緊密にしていきたいという希望が初めから表明されて、その善意は全く疑う余地もありません。
そういうふうに考えますと、豪州は単に日本が従来求めておった羊毛資源の供給地として重要であるのみならず、要するに経済的に重要であるのみならず、また政治的にも非常に大きくなるのではないかというような気がします。豪州の政府は、私が行きましたときから、日豪の関係はこれを改善して緊密にしていきたいという希望が初めから表明されて、その善意は全く疑う余地もありません。
言うまでもなく北海道は気候冷涼にして乾燥し、飼料に声まれ、めん羊の飼育に適し、公式統計で二十五万頭、実際には五十万頭に達するといわれ、本牧場はその研究指導の中心をなしておるのでありますが、牧夫と護羊犬コリーに誘導された数百頭のめん羊の群れ遊ぶさまは、真に一幅の絵画であり、われわれは牧場の人たちとわが国におけるめん羊増殖と羊毛資源の問題について一夜を語り合つた次第であります。
ですから少くとも日本でできるような羊毛資源はどんどん増産するような政策を政府が積極的に考えるべきではないかと思います。こういう観点から、少くとも政府は現段階において将来の見通しを立て、ここに確たる方針を示していただきたい、朝鮮問題も現実問題として私は重大なものであると思う。そういう観点から私の非常に感じたことは、もつと誠意のある、責任のある御答弁を願いたい。
さらにめん羊のごときは、一時国内羊毛資源の非常な不足から、めん羊の飼育に非常な努力をいたしまして、結局戦時中戦後を通じて急激な増殖が見られて、現に北海道だけでも、戦時中五、六万頭であつたものが、現在は三十万頭を突破しているという飛躍的な増殖を見ておりますが、これが最近どうかというと、一時毛のやみが五千円から七千円もしたのが、去年の暮にかけて、二千円でも三千円でも全然買手がない。