1952-12-16 第15回国会 衆議院 予算委員会 第14号
――特にわれわれが考えなければならぬのは、総評左派に対する政策であります。今日の二大ストはどこから起つておるかといえば、総評左派の高野一派のたくらんだ政治政策である。これは二つの戦術を中心にしておる。そうして彼らは軍事予算反対、再軍備反対、これで打つて出て年末攻勢からさらに三月攻勢に出て参議院選挙に勝とうという。参議院選挙に勝つて参議院を固めて、憲法問題に対処しよう。
――特にわれわれが考えなければならぬのは、総評左派に対する政策であります。今日の二大ストはどこから起つておるかといえば、総評左派の高野一派のたくらんだ政治政策である。これは二つの戦術を中心にしておる。そうして彼らは軍事予算反対、再軍備反対、これで打つて出て年末攻勢からさらに三月攻勢に出て参議院選挙に勝とうという。参議院選挙に勝つて参議院を固めて、憲法問題に対処しよう。
このストの是非はともかくとして、これは一面から見るならば、総評左派が、その政治的偏向のもとに、労働者の階級的結束を固めんとする口実となつておるのであります。総評機関紙の「総評」におきまし、事務局長の高野實君は、その署名におけるところの社説で、次のごときことを、言つております。すなわち、「こういう闘争で、われわれをして一層強固にするだろう、一層階級としての力量を増大するばかりであろう。
このストの是非はともかくといたしまして、これは一面から見るならば、総評左派の政治的偏向のもとに労働者の階級的結集を固めんとする行為となつていることは、いなめない事実であります。しかし、他の面には、健全なる労働運動に結集する労働者といえども、緊急調整の持つゼネスト禁止法的性格に対し、争議権を守るために正当にも闘わねばならぬ立場に立つておることは、見のがすことができないのであります。
これは日共の尖鋭分子の活動はもちろん憎むべきであるけれども、これを暗々裡に利用したところの総評左派の島上君の措置がまことにけしからんと思う。しかもそれを堂々と主観論の一点ばりで、責任は道義的な責任だ、あるいは狭義的にとか広義的にとか言つている。
○森山委員 しかしながら今日の労働運動の指導権を握る総評左派の人たちの考え方というのは、これはきわめてはつきりしておる。
労働者の政党をもつて自認し、今回のメーデーにも赤色新党旗をかつぎ出して祝辞を送り、党主鈴木茂三郎君等が、ともにスクラムを組んで練り歩くという、あつぱれなる労働者の政党ぶりを見せられだことは、必ずしも惡いこととは申しませんが、それだけにまた、今回の騒擾事件を釀成するに至つた従来の行き方については、総評左派幹部とともに、その不明を天下に謝すべきであります。
これでは、総評左派幹部諸君の思い上つた政治的偏向が是正されるはずはないのであります。従つて、社会党の諸君は、労働組合を今日ここに追いやつたのは單に政府の責任というようなことを言われますが、組合をしてこういう効果のないゼネスト騒ぎに追いやつたのは、特に熱海盗泉につかつた社会党左派の諸君の、組合迎合主義の現われではないかと思われるのであります。