1954-04-07 第19回国会 衆議院 法務委員会 第35号
この芦田内閣が汚職によつて崩壊して第二次吉田内閣が成立いたしたとき、吉田総理は、この内閣は綱紀粛正内閣であり、いやしくも汚職の疑いあるものは徹底的に糾弾すると天下に声明し、これによつて世界の信用を高めるのだという宣言を発せられました。
この芦田内閣が汚職によつて崩壊して第二次吉田内閣が成立いたしたとき、吉田総理は、この内閣は綱紀粛正内閣であり、いやしくも汚職の疑いあるものは徹底的に糾弾すると天下に声明し、これによつて世界の信用を高めるのだという宣言を発せられました。
第三次吉田内閣は綱紀粛正内閣であると首相みずから言われた。これに私どもは期待をかけた。しかるに相次いでスキャンダルが起つた。これはまことに残念なことでございまして、昔の官吏服務紀律には、官吏は宴席に列してはならないというような戒律さえもあつた。それが行われたか行われないかは別問題でございますけれども、こういうさ中に自由党は遊興飲食税を軽減せられた。
その綱紀粛正内閣がやつているこのことは何ですか。あなた方の高級官吏がこういうことをやつているから、あなた方の同僚である者が煙突がくすぶつたり何かすることになる。このような事案をあなたの部下がしておつて、いかに責任をおとりになりますか、帝国石油の現状に対して、今の重役に対して、いかなる御処置をとるか、またこれらの役人に対していかなる御処置をとるか、御所見を承りたい。
○猪俣委員 綱紀粛正内閣のことでありまするから、今私が申し上げました事案に対しましては、法務総裁は検事総長に対して一般的の指示ができるはずでありますからして、嚴重なる指示をしていただき、そうしてこの際かような官僚の、ことに現在税金によつて国民が親子心中をするということが新聞にうたわれておりまするし、この大蔵省及び税務署というものはたいへんな立場に立つている官署であります。
諸君御承知の通り、この内閣は綱紀粛正内閣だそうであります。このことは、組閣後新聞やラジオで嚴粛に発表せられました当時、私は、わが意を得たりと共鳴を禁じ得なかつたものであります。ところが、その後綱紀粛正はどうなつておるのでありましようか。最近では、むしろ政府與党に火がついて参つておるのであります。そうして、極力これをもみ消しておるのではないかとさえ疑われんとしておるのであります。
現吉田内閣は、綱紀粛正内閣にあらずして、まさに石炭國管反対疑惑内閣と断ぜざるを得ないのであります。もしも、現内閣にして一片の良心だにあるならば、ただちに総辞職をいたされまして、組閣の当初に約束せられました綱紀粛正という題目について、國民を欺瞞した罪を満天下に謝すべきときであると思うのであります。これが第二点であります。