外国の絹糸業者が協力努力してくれなければ、これが十分に売れない。そこで、この法案は日本の法案である。吉田内閣の、政府の法案である。国際絹業の大会によつて決定されたるこの線、ある意味においては国際的法案であろうと思うのであります。
それすらもなくなり、かんじんな輸出の大宗である絹が通産省に行つているという事態に置かれた結果、内政にもいろいろ関係して来るのでありまして、今私がここに問題として出します事項は、政府が一部の絹糸業者、絹紡業者の利益に追随した結果として、内政に、非常に蚕糸関係の業者に大きな迷惑を来しておる、その事実をここに指摘したいのであります。