1948-12-06 第4回国会 参議院 本会議 第4号
(拍手) そこで私が首相にお尋ねいたしたいことは、日本経済再建問題について、私は一つには社会連帶理念による修正資本主義的施策にあらずんば今日の経済危局は到底救えないのではないかということが第一点。
(拍手) そこで私が首相にお尋ねいたしたいことは、日本経済再建問題について、私は一つには社会連帶理念による修正資本主義的施策にあらずんば今日の経済危局は到底救えないのではないかということが第一点。
現在の経済危局を突破いたしますところの要諦は、惡性化しつつあるところのインフレを防止することにあることは申すまでもありません。これがためには、政府は人為的にまた計画的に、もつて解決をすることはとうていできないので、その点に必要を十分悟つていただきたいと考えるのであります。能力にあまるところの統制事務をあえて行うということがむりだと考えます。
そうして昨日政府側の提案趣旨の説明を伺つておりました際にも承知したのでありますが、こういう物資をもつておる者は、今日の経済危局に対して生産を増強しなければならないという國策に、あまり協力しない者であると考えられるから、多少罰則的な意味も含めて、こういう処置をするのだという説明があつたのであります。
しかしながら、われわれが中道を歩むということは、決してかかる二大政党排撃論のみによるのではなく、実に今日の容易ならざる経済危局を突破することと、占領政治の制約下においては、経済政策は何人が立つても、過去の利潤本位の資本主義を修正し、敗戦下の國民生活に対し高度の社会政策を取入れるほかに政策の基本線はないと固く信じておるからであります。
端的に申上げますると、今年は経済危局の年であるばかりでなく、文案に治安の混乱も最高潮に達する年であると思うのでありまして、経済復興、産業建設に一歩前進して、國民生活に生命財産の危惧と不安を増大しつつあることは論を俟たざるところであります。
しかるに現内閣は、かえつてこの統制を強化して、経済危局に対処せんとしておるのであります。人為不可能の原因によつて完全には成り立たない、欠陷のある計画経済を強化すればするほど、その欠陷から生ずる弊害が大きくなつて、結果は逆効果に終つてしまうのである。片山内閣の組閣以來の施政が、ことごとく予期に反し、失敗に帰しておるのは、その原因ここにありといわなければなりません。
今日の経済危局を乘り切りますには、当然長期計画の上に立つて緊急的措置の幾多の政策を取らなければならんのでありますが、さような立場における積極的な経済政策を殆んど含んでいない。勿論今回の予算は追加豫算でありまするけれども、併しながら片山政府が成立しましてから提出される最初の予算でありまして、この豫算の中には社会党を中心とする経済政策が色濃く現われなければ、勤労大衆の支持を得ることは不可能であります。
の再建、國民生活の安定のために、強く要請される重大な問題でございまするので、政府部内に中小企業に関する総合的責任を有する特別の機構を設けまして、中小企業に関する各分野の専門家を包含いたしまして、中小企業一般に関する施策の案画推進に任じて、その公正なる利益を代表するとともに、中小企業形態を主とする適當なる業種を、直接所管せしむる方針のもとに、目下関係方面と折衝いたしておる次第でございますが、現在の経済危局突破
かくして、働く者の生存権を確保しつつ当面せる経済危局を救い、貿易再開を通じて前途の光明を見出さんがための根本対策は、まずもつて擬制雇用の強力なる配置轉換ないし行政整理によつて單位企業の健全性をとりもどし、職場規律振作のために、あまねく能率給與制を採用することをもつて始まらねばならないと断定するものであります。
最後に申上げたいことは、今日の日本の現状において、この経済を建て直し、この窮迫せるどん底の欠乏状態の中から起ち上り、新しき講話会議を控え、來るべき激化していく國際情勢を考えて、すなわち講和会議と経済危局からの脱却と、來るべき國際情勢の変化に備えて、この難局を切抜けるためには、全國民一致の協力的態勢が必要であると信ずるのであります。わが國の現状は、未だ労農独裁革命が完成いたしておりません。
○栗山良夫君 片山内閣が盲政治の打破の一方便として経済危局の実相を発表せられましたことにつきましては、一應敬意を表しまするけれども、併しこの問題をめぐりまして、現在輿論は大勢悲観説に傾いておるのであります。