1949-04-05 第5回国会 衆議院 本会議 第12号
終戰三年有半、無條件降伏したのでありまするから、現在祖國の置かれている立場はやむを得ないと存じます。しかし八千万國民は一日も早く民族の自主性を回復し、日本のことは日本人みずからの手によつてきめて行きたいという念願に燃えておることであろうと思うのであります。(拍手)それには早く講和会議が成立をしなければなりません。
終戰三年有半、無條件降伏したのでありまするから、現在祖國の置かれている立場はやむを得ないと存じます。しかし八千万國民は一日も早く民族の自主性を回復し、日本のことは日本人みずからの手によつてきめて行きたいという念願に燃えておることであろうと思うのであります。(拍手)それには早く講和会議が成立をしなければなりません。
それから又労働組合というものが組合の力によりまして、この終戰三年後の封建的な官僚制度を民主化するという上におきまして演じました役割というものは、過小評價はできないのであります。民主化の完遂において労働組合があるということは反対ではないのであります。逆にいえば労働組合が官僚主義を温存するものになつて、必要以上に服務命令の本來的な系統を乱す原因になることはやはり行き過ぎだと思うのであります。
今社会党の方から仰せられたのとあまりかわりはないのでありますが、この法案の制定の趣旨から考えましても、終戰三年數箇月の今日になつて、大体この目的も達成できたと申しまするか、その意味合いにおいて非常に簡素な機構のもとに行われるという段階になつたことは、一面考えようによると、非常に御同慶に存ずるのであります。
終戰三年を経たる今日今尚外地に抑留されている元郡人軍属の家族の生活は最近困難を極めているから、速かに復員できるよう取計らわれたいとの趣旨でございます。
終戰三年、海外特にソ連地域には、なお七十五万余名の同胞が残つております。これらの方々は、帰らんとして帰る能わず、一日千秋の思いをもつて、遠く祖國日本の空をながめて泣いておることと存じます。また、最近たびたび開かれまする海外同胞帰還促進國民大会に出席し、あるいは遠く海外に子弟を送つておりますところの親兄弟にお目にかかつて、わが子を思い、わが子弟を思う切なる心情は胸を打たれるものがあります。
これに対しまして第一國会の特別委員会におきまして、引上に対する根拠につき質問いたしました際に、政府当局は、檢閲の必要があつて引上げたという御回答でありましたけれども、終戰三年にもなりまして未だに檢閲が完了しないということはますます了解に苦しむところでありまして、他の持帰り書類と共に許可範囲に入つておるにも拘わらず、而も何らの指示も與えず、預り証一本で引上げて今日に及んでおることは誠に感心しないものである