2011-05-19 第177回国会 衆議院 青少年問題に関する特別委員会 第5号
昔、呉秀三という方が一九一八年、「精神病者私宅監置ノ実況及ビ其統計的観察」の中で述べた、我が国十何万人の精神病者はこの病を受けたるの不幸のほかにこの国に生まれたるの不幸を重ぬるものと言うべしという言葉は非常に有名です。これはどういう意味かといいますと、日本という国は差別という概念が他国より根強いという本質をついた非常に含蓄のある言葉です。
昔、呉秀三という方が一九一八年、「精神病者私宅監置ノ実況及ビ其統計的観察」の中で述べた、我が国十何万人の精神病者はこの病を受けたるの不幸のほかにこの国に生まれたるの不幸を重ぬるものと言うべしという言葉は非常に有名です。これはどういう意味かといいますと、日本という国は差別という概念が他国より根強いという本質をついた非常に含蓄のある言葉です。
東大の精神科医だった呉秀三は、大正八年、精神病者私宅監置の実況及びその統計的観察の論文で、この病を受けたる不幸の上に、この国に生まれたる不幸を重ぬるものと言うべし。精神病者の救済、保護は実に人道問題にして、我が国目下の急務と言わざるべからずと述べています。しかし、残念ながら、救済も保護もなされなかったのです。