1981-04-02 第94回国会 参議院 予算委員会 第20号
反対理由の第三は、ばらまき福祉の見直しという口実のもと、実質的な福祉切り捨て路線が進められていることであります。わが国の福祉水準は、自助努力とか受益者負担の強化を許すほどの高い水準ではありません。本年度予算の社会保障政策面では、所得保障が強化されています。
反対理由の第三は、ばらまき福祉の見直しという口実のもと、実質的な福祉切り捨て路線が進められていることであります。わが国の福祉水準は、自助努力とか受益者負担の強化を許すほどの高い水準ではありません。本年度予算の社会保障政策面では、所得保障が強化されています。
とりわけ、当初、大蔵省原案が意図した老人医療の有料化、児童手当の廃止、教科書の有料化、厚生年金給付の六十五歳延長等々のいわゆる福祉切り捨て路線は、政治の目的を忘れた財政再建至上主義の官僚の思い上がりをいみじくも露呈したものでありました。ただ、その後、野党の意見等を取り入れて政府がいわゆる一般消費税を含めこれらの断念をしたことは、せめてもの政治の良識として評価するにやぶさかではありません。
確かに予算編成段階において、政府・与党は、これまで以上に野党の意見に耳を傾け、当初、大蔵省原案が意図いたしました老人医療の有料化、児童手当の廃止、教科書の有料化、厚生年金の六十五歳まで延長等等、まことに思い上がった官僚がつくった、いわゆる福祉切り捨て路線を、野党の意見を取り入れまして断念をしたということは評価するのにやぶさかではありません。