1986-03-25 第104回国会 衆議院 内閣委員会 第5号
例えば恩人問題についてのこの懇談会の報告を読みますと、軍歴期間が異なるために受給できない、同情の念なきを得ないとか、あるいは戦争被害は筆舌に尽くしがたい、こういったようなことを言いながらも、「社会衡平の観点から」あるいは「権衡を失する」からということで、個人補償については一応終わりにしているような印象を受けるのです。心の痛み、これを償うというのはそう簡単なことではないわけであります。
例えば恩人問題についてのこの懇談会の報告を読みますと、軍歴期間が異なるために受給できない、同情の念なきを得ないとか、あるいは戦争被害は筆舌に尽くしがたい、こういったようなことを言いながらも、「社会衡平の観点から」あるいは「権衡を失する」からということで、個人補償については一応終わりにしているような印象を受けるのです。心の痛み、これを償うというのはそう簡単なことではないわけであります。
しかもこの処理懇の出した報告の中にも、「すべての国民が程度の差こそあれ何らかの戦争犠牲を被り、筆舌に尽くしがたい労苦を体験したという事実に着目すれば、社会衡平の観点からいって問題があろう。」と言っている。ところがこれは、ここでは「問題があろう。」と言っていて、最後には全部否定しているのです。
しかしながら、一時的な経済的混乱に便 乗して一般消費者の負担においていわゆる過当 な利得を稼得するような行為は、社会衡平の観 念にももとり、一般国民感情からも許されない 行為である。かかる点を考慮しつつ特定標準価 格制度の実効性を担保する手段として、行政手 続により超過価格を課徴金として徴収すること は社会衡平の観念に合致するものである。 以上でございます。