1968-04-27 第58回国会 参議院 大蔵委員会 第20号
こうした社会的疾患の根源は、私はやはり国際的に異常に成長したといわれるわが国の高度経済成長政策のいわば落とし子みたいなものであり、あるいはひずみであり、あるいは犠牲だと思います。その上に、わが国全体の労働者の賃金は、これはまだ欧米諸国から見ますときわめて低い賃金に低迷しております。その上に労働環境や、あるいは実際に暮らしている生活環境が非常に荒れ果てております。
こうした社会的疾患の根源は、私はやはり国際的に異常に成長したといわれるわが国の高度経済成長政策のいわば落とし子みたいなものであり、あるいはひずみであり、あるいは犠牲だと思います。その上に、わが国全体の労働者の賃金は、これはまだ欧米諸国から見ますときわめて低い賃金に低迷しております。その上に労働環境や、あるいは実際に暮らしている生活環境が非常に荒れ果てております。
こういうような大きな情勢の変化が、結核という国民病あるいは社会的疾患の中に起こってきたというこの現実に立って、厚生省としてはもっと具体的な大胆な政策を打ち出さなければならぬと思うのですが、それが依然として結核予防法の、世帯主に対する七割給付、命令入所、従業禁止というようなことだけでは、私は解決できないのじゃないかと思うのです。
ところが、これら貧困者の家庭も、何ら自分の責任ではなくて、社会的疾患の一つだと私は思っておる。その中で育てられたこれらの子供が将来は社会をになう主人公になる。国家の主人公になる。
あるいはその半額負担の経費の捻出ができないために、療養所に入れないという人もあると思いますが、次善の策として、こういう全国的な社会的疾患である結核をなくするためには、国民保険を農村と中小商工業に普及せしめることが、まず第一の段階としてはやらなければならぬ問題だと思う。
我が党は、共産党に対する最大の対策というものは、共産党は植民地、外国の勢力の支配するところの富の貧困、不平等、疾病、社会的疾患、こういうようなものこそ、共産党のはびこる基盤である。従つて漸進的な強力なる社会民主的な政策によつて共産党の新勢力を断つてしまう。これが私たちとしては、共産党に対する、或いは急進的な運動に対する最も効果的な対策であると思う。
御存じのように我々の乏しい見解を以ていたしまするならば、犯罪は社会的疾患の集中的な病源であり、政治の責任であると思うわけでありますが、これは一体マツカーサー元帥の占領政策が悪いためにこういう犯罪が殖えたのであるか、この点におきまするところの吉田内閣の施政が悪いことによつてこういう犯罪が累増したのであるか、その責任の所在は一体どこにあるか。
先ほど藤原委員から御指摘がございましたように、予防、医療、これらの方法を一環性を持たせまして、社会的疾患に対する総合的な対策を立てて行かなければ、一つの事柄だけで解決するということはなかなか困難なことではないか、さように考えておりす。
社会的疾患である。であるから在宅患者、百五十万の患者に対する社会的保護なり施設についてこれを重点にして書いたものだといつておられますが、この論文を通読いたしまして、そこに重点があるということを感じ得る人は恐らく筆者だけではないかと私は思います。又本論文を通じて読んで見ますと、矛盾撞着が甚しくある。
それから最後のところに書いてございますが、社会的疾患、ソシヤル・デイジーズと考えております結核に対する現在の政府の施策を全部否定するのではありませんが、生物学的な方法だけで全部の極め手になるというような考え方を国民大衆に与えることは、これは私は最も誤ちではないかと考えます。この点に関しまして今回の結核予防法は何ら触れておりません。
併しながらそれと共に、結核に対する政府並びに国民の正確なる科学的認識と、手遅れせざるところの措置が如何に重要であるかということ、そして又結核というものが社会的疾患であつて、伝染的性質の疾患であるというところから見ましても、如何に科学的な措置が、科学的施策の充実が必要であるかということも又当然のことでございます。
(拍手)凡そ経済的の社会的疾患は、法律や規則に基く体刑と罰金のみによつて救治し得るものではありません。経済は生き物であり、大勢の赴くところ人爲を以て律し得ざることが多いのでありますから、好むと好まざるとに拘わらず、経済的疾患は経済政策の変換によつて直す以外に方法はないのであります。