2013-04-08 第183回国会 衆議院 原子力問題調査特別委員会 第3号
国際放射線防護委員会とか国連科学委員会を初めとする国際機関では、放射線に安全量はないという、いわゆる閾値なし直線モデルというものを採用しています。この裏づけとなっているのが、広島・長崎原爆被爆者の生涯追跡調査を初めとする各種の疫学調査、あるいは動物実験、あるいは基礎実験などの膨大な証拠があるわけです。
国際放射線防護委員会とか国連科学委員会を初めとする国際機関では、放射線に安全量はないという、いわゆる閾値なし直線モデルというものを採用しています。この裏づけとなっているのが、広島・長崎原爆被爆者の生涯追跡調査を初めとする各種の疫学調査、あるいは動物実験、あるいは基礎実験などの膨大な証拠があるわけです。
そこで、閾値なし直線モデルという考え方が提唱されました。これは、放射線防護の観点から出されたものでありまして、低い線量における放射線影響のリスクについては、直線的な仮説を採用しています。これが閾値なし直線モデルというもので、疫学的な観察で認められています影響の下限を、それよりも低い放射線レベルまで直線的に延長して、リスクを推定するものです。
私も、きょうの意見表明の中で、直線閾値なしモデルあるいは閾値なし直線モデルということで、LNTモデルというのを出させていただきました。 大事なことは、このモデルは、あくまで放射線防護のために設定されているモデルだということであります。
最後、結論ですけれども、結局、放射線被曝の晩発的影響については、直線モデルが最も合理的で、批判に耐えられるタフな仮説であろうと私は思っています。ということは、被曝量が少なくてもそれなりに影響があるという考え方では、被曝の基準値というのはあくまで我慢量だというふうに解釈すべきだろうと思っています。