2005-04-27 第162回国会 衆議院 財務金融委員会 第22号
日本版SECをつくれと言っているときに、できたのは日本的SECだったんですね、八条委員会。これに対して、最近、同友会からも提案が出ておりました。日本の資本市場育成のために八条委員会ではだめだ、こういう提言、個人投資家から真に信頼される資本市場の構築のためには八条委員会をやめなさいという意見が同友会から出ておりました。
日本版SECをつくれと言っているときに、できたのは日本的SECだったんですね、八条委員会。これに対して、最近、同友会からも提案が出ておりました。日本の資本市場育成のために八条委員会ではだめだ、こういう提言、個人投資家から真に信頼される資本市場の構築のためには八条委員会をやめなさいという意見が同友会から出ておりました。
そして、金融がコングロマリットになればなるほど、日本的SEC、今は日本的SECになっていますけれども、日本版SECの規模も大きくしなければならないのか。ある程度は必要でしょう。しかし、やはり質と能力だと私は思います。金融サービスというのは、今我が党が考えているように、投資家保護法案なりあるいは金融サービス法案なり、そういった法案で対処できるものがほとんど。
米国に倣って日本版SECをつくれという大きな国内外の世論の中に誕生したのは、日本版SECではなくて、日本的SECでした。(拍手) 枝ぶりも小さく、権限も弱く、置かれた場所も庭の片隅。捜査一つをとっても、報道つき、予告つき、隠ぺい期間つき、逃亡期間つき。こうしたやり方では、真相究明や犯罪防止効果に著しく欠けて、投資家保護の目的を達成することはできません。
しかしながら、米国には証券取引委員会、いわゆるSECという独立性の高い市場監視機関があり、三千八百人を超える人員を擁しているのに対して、我が国には、金融庁内に証券取引等監視委員会、先ほどの岩國議員の言葉によれば日本的SECがあるものの、地方の財務局も含めて人員は四百人余りしかありません。
そして日本的SECはアメリカのように強力な存在にはまだなり得ていない、依然として年間七千から一万件の不公正な取引が行われておる、加えてアメリカの景気見通しに比べて日本の景気見通しは暗い、そういう難しい条件を余りにもそろえ過ぎている今だからこそ、私は、個人の、知識のない人にとっては危険なマーケットだと。 私は、永久に危険だと、そんなことを言ったつもりはありません。
ところが、でき上がったのは、日本版SECじゃなくて日本的SECです。権限の独立性もなければ、予算も小さくて、要するに、どこかの機関に言われたら捜しに行く。日本版SECをつくれといった議論がいつの間にか日本的SECに横道にそれている。そして、今のありさまです。 では、捜査実績を少し教えてください。昨年一年間でアメリカのSECはどれぐらいを告発に踏み切ったんですか。