1952-05-15 第13回国会 衆議院 農林委員会 第34号
反対の意見は多くを申し上げる必要はないと存じますが、現在の日本の置かれておりまする立場をよく考えてみました場合に、本法案に盛られておりまする、あるいは畜犬行政を財政的に裏づけて行くとか、あるいは地方自治体の財政に寄與するとかという、一応合理的な法案の目的は示されておりますが、結局においてこれは世をあげて賭博狂の時代を現出し、そうしてその得られた若干の利益が地方自治体に還元されるといたしましても、それはとつてもつて
反対の意見は多くを申し上げる必要はないと存じますが、現在の日本の置かれておりまする立場をよく考えてみました場合に、本法案に盛られておりまする、あるいは畜犬行政を財政的に裏づけて行くとか、あるいは地方自治体の財政に寄與するとかという、一応合理的な法案の目的は示されておりますが、結局においてこれは世をあげて賭博狂の時代を現出し、そうしてその得られた若干の利益が地方自治体に還元されるといたしましても、それはとつてもつて
わが国においても、先進国と同じくこれが施行をしばしば計画されましたが、それらの内容を検討しまするに、いずれも單に収入のみを主目的とした興行的のものであつて、畜犬行政を確立し、畜犬をして社会に裨益せしめると同時に、国民の盛んな愛犬思想を家庭にとどめることなく、行政的にもこれを指導助成する本来の目的から背離したうらみがあつたのであります。