1994-12-07 第131回国会 参議院 厚生委員会 第10号
この第五福竜丸の場合は、被曝した線量は、二週間の間でガンマ線被曝を例にとりますと一・七から六・九グレイという間でありまして、原爆の被爆者、広島なんかでは一キロから一・四キロぐらいの距離にあったのと同じような生物効果といいますか、健康の影響があったと考えられるのであります。
この第五福竜丸の場合は、被曝した線量は、二週間の間でガンマ線被曝を例にとりますと一・七から六・九グレイという間でありまして、原爆の被爆者、広島なんかでは一キロから一・四キロぐらいの距離にあったのと同じような生物効果といいますか、健康の影響があったと考えられるのであります。
ことにこの一九六五年のこの国際的な基準の勧告の中で、たとえばガンマ線とそれから中性子の関係でございますが、生物効果と申しましょうか、それも厚生省の方では一対五の割合にされておるようでございますが、すでにこの十倍であるというふうなお話も市川先生から伺っておるわけでございます。そういたしますと、国際基準そのものが大幅に下がっておるということが第一に言えるのではないかというふうに思います。
と申しますのは、先ほどから申しております推定被曝線量というのがその位置及び遮蔽効果、それに中性子線の生物効果比、RBEというのですが、それをもとにして推定されているわけですけれども、そういった二次被爆の問題、たとえば黒い雨が降ってきてそれに非常に多量の放射性核種が含まれておる、そういった二次被爆の問題を考慮していない。
○浜本万三君 それからもう一つICRPの関係で伺いたいのは、今度厚生省からいただきました資料によると、広島、長崎の被曝線量を測定、推測する場合に、ガンマ線と中性子との比率を五倍に、これはさっき生物効果というふうに言われたと思うのですけれども、一対五という割合にされておるのでございますが、これも恐らくICRPでは変化しているのじゃないかという予測が立つのですが、もし変化をしておればどのように変わっておるか
○参考人(市川定夫君) 変化しているという問題よりも、いま御指摘の政府の資料のRBEを五——生物効果比と申しますが、それを五としておるのは、ここに参考人として御出席いただいております市丸先生ほかの御研究によりまして、RBE五としたときが長崎、広島の場合の実際に観察された障害が説明しやすいというところからきていると思います。
しかし、主としてそういう生物効果というわけですが、皮膚障害を起こすのはベータ線のほうが寄与は大きいということを言っているわけです。ガンマ線ももちろんかかっております。しかし、それは非常に透過性が強いですから、皮膚に全部吸収されるというわけにいかぬわけです。深いところまで通ってしまう。だから、皮膚の症状に関してはベータ線のほうが寄与が大きいということを申しておるわけです。