2012-03-28 第180回国会 参議院 経済産業委員会 第4号
先ほど、山田方谷のお話をした中で、山田方谷は理財論という実は最も行財政改革の達人でした。この改革をするときに、実は武士の俸禄を減らし、節約を命じ、また商人という、まあよくもうかっている方々の税を増やす一方で、借金をしながら藩を運営したということはその藩自体が景気が低迷し疲弊していた時期なんですけれども、だからこそ一番低所得者で一番大変な農民からの取立ては減らしています。
先ほど、山田方谷のお話をした中で、山田方谷は理財論という実は最も行財政改革の達人でした。この改革をするときに、実は武士の俸禄を減らし、節約を命じ、また商人という、まあよくもうかっている方々の税を増やす一方で、借金をしながら藩を運営したということはその藩自体が景気が低迷し疲弊していた時期なんですけれども、だからこそ一番低所得者で一番大変な農民からの取立ては減らしています。
方谷は、備中松山藩で理財論を説き、「義を明らかにして利を計らず」として財政改革を進めました。藩財政を内外に公開し、債務の五十年返済延期を行い、家中に質素倹約を、上級武士にも下級武士並みの生活を送るように命じ、徹底的な財政改革を行いました。また、殖産事業を進め公共事業を興し、領民の生活の安定のために尽くした郷土の偉人です。
この「理財論」を読むと、いろいろなことを書いています。歳出の問題、歳入の問題。しかしながら、ここの中のエキスは、昔の聖人、いわゆる君子というのは、義と利の分を明らかにする、これに努めることが重要だと書いているんですね。義というのは、天下の王道、道理道徳の道、これが義だ。利というのは目前の利益である。この両方をしっかりとやらなくてはいけないということでございます。
まず冒頭、菅大臣、山田方谷の「理財論」というのをお読みになったことはございますか。山田方谷の「理財論」。読んだかどうか。
この方は、「理財論」というものを著しました。それは、藩、国家の財政が逼迫して、十年、二十年、為政者がそれに神経を集中しても、なぜ国家の財政はますます逼迫していくのかという問題に関して答えたことでありまして、それは、よく天下のことを制する者は、事の外に立って、事の内に屈せずだと。財政だ、金融だと、この問題ばかりにかかわっておれば、それに関連するその外の大いなる動きが見えなくなる。
すべからく、事の外に立つべきではないか、事の外に立って、自分はそのしがらみから離れて決断をすべきことではないかな、こういうふうに思うわけでありますが、まあこれは私の意見として、つい最近めぐり会った方谷の「理財論」を読んでおると、ああそうか、今の日本と同じだなと思うんですね。事の内に立って、事の内に屈してしまう。
そこで、この特区ができれば、この都道府県の、先ほどの「理財論」の中にもあった、文教廃れという状態、文教が廃れた状態は、いかにその特区ほどに改善される可能性があるのかということについて御答弁をいただきたいと思います。