1954-02-19 第19回国会 衆議院 労働委員会 第6号
○黒澤委員 珪肺の巡回検診が徹底的に実行されることによりまして、珪肺病患者の実態が把握できると思うのでありますが、しかしながら珪肺患者の実態が把握できましても、現行法令の範囲内におきましては、珪肺の予防、治療あるいは補償というような総合的な対策の確立はむずかしいのじやないか、万全の成果を期待することができないのじやないかと思いますが、その点について労働省のお考えを聞いておきたいと思います。
○黒澤委員 珪肺の巡回検診が徹底的に実行されることによりまして、珪肺病患者の実態が把握できると思うのでありますが、しかしながら珪肺患者の実態が把握できましても、現行法令の範囲内におきましては、珪肺の予防、治療あるいは補償というような総合的な対策の確立はむずかしいのじやないか、万全の成果を期待することができないのじやないかと思いますが、その点について労働省のお考えを聞いておきたいと思います。
この病院のうち小倉の病院が特に環境その他の点から申しまして、珪肺病患者を取扱うに適当だと思いますので、将来の問題として珪肺の病棟を増設することによりまして、九州地区の珪肺患者をそこに収容して行くということに、この計画が大体実現をいたしますれば、全国的な珪肺患者の収容施設が整つて参ります。
○黒澤委員 栃木県藤原町にあります労災珪肺病につきまして、基準局長に二、三お聞きしたいと思うのでありますが、その前に全国に珪肺病患者がどのくらいの数があるか。またそのうち入院を必要とする罹災病者がどのくらいあるかお聞きしたいと思います。
次に珪肺病患者のことで、珪肺病法を単行法として作る意思はないかというお話でございました。誠にこの種の恵者がお気の毒であることはお説の通りでございます。珪肺の特殊性を考えまして、労働基準法、労働者災害補償保険法等、現行の労働保護法規のみではまだ足りないという御意見があることも承知いたしております。
〔委員長退席、船越委員長代理着席〕 日程第三、労働省立労災病院及びけい肺療養所の設立に関する陳情、郡山市議会議長、東北七県市議会議長会長福内君介君提出の要旨は、多数の鉱山を有する東北七県内には坑内作業による珪肺病患者が増加し、これら災害者は、東京労働病院または北海道整形外科療養所あるいは栃木珪肺療養所に収容されているが、不利不便の上、施設狭隘のため、自県内の患者さえ完全に収容し得ない状況である。
○船越委員 本請願の要旨は、炭鉱労働者の職業病である珪肺病患者は、年年増加しているが、生きながら死の宣告を受け、あるいは肺結核と誤診されたため、労災法その他の被護も受けられず、経済的にも極度に因窮し、死を待つ人々とその家族のみじめさは人道上ゆゆしき問題であり、緊要な石炭の増産にも悪影響を及ぼすことは事実である。
○船越委員 本請願の要旨は、東北六縣における労働者の災害件数は近年激増の傾向にあり、ことに多数の鉱山を有する関係上、坑内作業による珪肺病患者が増加しているのであるが、これら災害者は遠く県外の東京労災病院、北海道整形外科療養所、または栃木県の珪肺療養所等に収容されるため、その不利不便ははなはだしく、災害労働者の早期救済はますます困難になつている。