1954-04-16 第19回国会 衆議院 海外同胞引揚及び遺家族援護に関する調査特別委員会 第9号
満州中央銀行券は一円に対し一円とか、中国連合準備銀行券は三十三万円までは十一円に一円というような表がありますが、これは何を基準になさつたのでありますか。在外公館借入金の場合の表ともかわつておるように思うのでありますが、このレートは何かの基準かあつて出たものであるか、伺いたい。
満州中央銀行券は一円に対し一円とか、中国連合準備銀行券は三十三万円までは十一円に一円というような表がありますが、これは何を基準になさつたのでありますか。在外公館借入金の場合の表ともかわつておるように思うのでありますが、このレートは何かの基準かあつて出たものであるか、伺いたい。
それからまた法律上は正貨じやないのでありますけれども、満州国人がその当時朝鮮の通貨が非常に信用がありまして、満州中央銀行券との間に百円について二円から四円くらいの打歩がついておりましたから、盛んに国境において密貿易が行われて朝鮮銀行券がずいぶん満州国人の間にたんす預金になつてしまわれておつたのであります。
と申しますのは、関東州は大体一番おもな通貨は、満州国内と同じように満州中央銀行券であつたはずで、それにあわせて朝鮮銀行券が通用しておつた。だからしてこういうものの考え方からすれば、関東州は満州と一体でいいんじやないか、こういう考えがなされますが、この点どういう事情でおわけになつたか。
満州中央銀行券は満州国が主たる流通地域であると同時に関東州にも流入しておつた、そういう状態がございます。併しながら終戦後の政治的な変動に基きまして、朝鮮と関東州とでは全然経済圏も政治圏も異なつて来たわけであります。従いまして同種の現地通貨でありましても、必ずしも一通貨について一評価ということが妥当でないという場合があるわけであります。
例えば満州の満州中央銀行券の二十二年三月末と四月以降の差は余りにも大きいのですが。
その地区の特殊性にかんがみまして、たとえば同じ朝鮮銀行券でありましても、関東州にある朝鮮銀行券と、朝鮮にある朝鮮銀行券というものは、終戰後は少くともそれぞれの経済単位が分離されている、それぞれ違う経済圏の中にあるという意味で、地域を別にいたしまして、同様なことが関東州と満州という同じ陸続きでありながら、ソ連の占領した地区と、それから、国民政府が占領した地区とに政治的に分断されておりましたので、満州中央銀行券