1954-09-08 第19回国会 参議院 大蔵委員会 閉会後第4号
従つて貿易面が好転しておるということは、おおいがたい事実でございまして、それが非常に政府が予想しましたよりも、むしろ資金の撒布が殖えておるのは、輸入資金が減つて輸出が殖えておる、そんな関係で、今のような少し散超状況の結果を来たしておるような次第でございます。大体から申しまして、私どもに、今の貿易は単純に価格が安くなつたから余計出るとは申されません。
従つて貿易面が好転しておるということは、おおいがたい事実でございまして、それが非常に政府が予想しましたよりも、むしろ資金の撒布が殖えておるのは、輸入資金が減つて輸出が殖えておる、そんな関係で、今のような少し散超状況の結果を来たしておるような次第でございます。大体から申しまして、私どもに、今の貿易は単純に価格が安くなつたから余計出るとは申されません。
それから大蔵大臣に伺いたいのですが、この予算で、国際収支の関係で、あなたは輸入が減つて輸出が伸びるということをおつしやつておりますが、私は輸入はある程度までとまつても、なかなか輸出が伸びることはむずかしいのではないか、今の質問にも関連がありますが、先ほどディスインフレ予算でありませんかというのは、その意味です。どうもこの予算は、皆さんのおつしやつているような効果がすぐ出るとは考えられない。
○木村禧八郎君 そうしますと、今後の対ポンド輸出は日本がポンド地域からどの程度の物を買うか、つまり輸入するかという意味合において考えられるというお話でありますが、最近は多少事情は違つたかも知れませんが、ポンドの闇相場ですか、こういうものが実在する結果として、どうしても輸入が減つて輸出が殖えるという傾向になる、これは御承知の通りであります。
つまり輸入が減つて輸出が著しく増加したために国内の物資が不足を来し、特に生産財のストツクがなくなつたためのこの騰貴であります。しかし日本の経済は、非常に国内経済というものは狭いのであります。従つてここに多少、少量の、つまりアメリカから見ればきわめて少量の物資を日本が入れることさえできれば、この物価の上昇はただちに食いとめ得るのであります。むしろ下落の方へ持つて行くことができるのであります。
それから物価においては大蔵大臣の言われるように横這い、それから統制は撤廃して自由経済にして行く、第四は貿易は対日援助が減つて輸出貿易を殖やして行く、この四つが予算編成の基礎條件になつておるという説明でございますが、そこで第一の給與ベースを引上げない根拠です。大蔵大臣の財政演説とそれから総理大臣の施政演説においては理由は違うわけなんです。総理大臣の方の理由は、物価と賃金と悪循環するから引上げない。