1984-03-31 第101回国会 参議院 大蔵委員会 第9号
○政府委員(山本昭市君) 確かに今回の酒税の紋別の増税割合が、清酒産業の経営の実態を考慮いたしまして二級が有利な扱いになっております。したがいまして、ただいまの先生の御疑問ごもっともなわけでございますが、ただ、だからと申し上げまして、すべて二級酒がふえていくかということになりますと、必ずしもそうでございません。
○政府委員(山本昭市君) 確かに今回の酒税の紋別の増税割合が、清酒産業の経営の実態を考慮いたしまして二級が有利な扱いになっております。したがいまして、ただいまの先生の御疑問ごもっともなわけでございますが、ただ、だからと申し上げまして、すべて二級酒がふえていくかということになりますと、必ずしもそうでございません。
同部会は昨年の五月、「清酒産業の今後のあり方について(その発展のための中間報告)」を発表されました。この中間報告によりまして、私ども清酒業界の今後向かうべき方向が明示されたものと理解をいたしております。
その結果、五十八年の五月でございますが、清酒産業の今後のあり方につきまして処方せんとも言うべき報告書を提出していただきました。
特に清酒産業のように中小企業が九九・六%という業界構造でございまして、市場競争力も非常に乏しい各企業は、この消費減退に直面いたしますと、この増税額を実質的に販売価格に転嫁する力が非常に弱いわけでございますので、従来にも増して苦しい立場に立たせられることが予測されるのでございます。この点を非常に憂慮いたしております。
米全体が約九百万トンから一千万トン程度全国で消費されておるという中で、清酒産業には約五十万トン程度であろうかと思います。したがいまして、昨今いろいろ話を聞いてまいりますと、米もいよいよ予想に反してと申しますか、予想どおりといいますか、どうも需給、多少ぐあいが悪いのではないかというような話も聞いておるわけでございます。
お願いしておりますように、清酒産業の場合、やはり米代というのは致命的な部分を占めておる、率の問題はそういうところの相関関係でとらえていただくということになろうかと思うわけです。わかりにくいかもしれませんが、そういう感じがしております。
それから、清酒産業は危機に瀕しておるという、お酒屋さんを御心配しての御発言でございましたが、確かに伸び悩み等多くの問題を抱えておりますが、このために、従来は原料面とか需要面で多くの問題を抱えておりますが、健全な発展を期待して、今回は、税率面での配慮とかあるいは近代化に対する支援指導、清酒業安定法の近代化事業の充実強化等によってこれに対応していきたいということでございます。
清酒産業の発展に国を挙げて取り組んでいただきたい、どうかこの点につきまして、立法府並びに行政府で御理解をいただきまして、この点御確認をしていただきたいとお願いする次第でございます。これが第一点でございます。 第二点でございまするが、ウィスキー、ピールのような寡占産業と、零細な企業集団でありまする清酒産業についての政治的対応についての問題でございます。
総合的な判断として、与野党を問わず、酒税を通して財源の確保を図ろうということは当然のことでありますが、清酒——別名で言えば日本文化とも言うべき清酒産業についてどう遺産を受け継いでいくかということが私は全体の気持ちではないかというふうに思うわけです。
——まず第一に申し上げたいのは、ビールやウイスキーの圧迫、これに対して清酒産業を清酒産業としてどう育てていくかという問題意識からの対策がないんじゃないかという感じがします。先ほど数字も御答弁いただきましたが、清酒のこのシェアの低下、ビール等に圧迫されている、その原因はどこにあるとお考えでしょうか。
そういう方向で清酒産業全体として合理的な経営ができるように、自由化によってついていけない業者に対しまして、そういう合理化の方向をとりながら製造も続けていけるということができればそれが望ましいわけでございます。そういう方向でやって参りたい、こう思っております。