1994-11-02 第131回国会 参議院 国際問題に関する調査会 第2号
二次大戦後始まった東西冷戦がどのようにこの地域で推移したかを見ても、アメリカにおける海洋力、ソ連、中国の大陸力が半島という半海洋半大陸の場所によって激突したそのさまからもこのことは裏づけられるのではないか。中東におけるアラビア半島、シナイ半島しかり、東南アジアにおけるインドシナ半島、東北アジアにおける朝鮮半島しかりでありました。
二次大戦後始まった東西冷戦がどのようにこの地域で推移したかを見ても、アメリカにおける海洋力、ソ連、中国の大陸力が半島という半海洋半大陸の場所によって激突したそのさまからもこのことは裏づけられるのではないか。中東におけるアラビア半島、シナイ半島しかり、東南アジアにおけるインドシナ半島、東北アジアにおける朝鮮半島しかりでありました。
ソビエト、なかんずくその海洋力が脅威と認定されるようになったのは、一九七〇年代、ベトナム戦争が終わり、ニクソン・ドクトリンが発表され、アメリカの戦略配置が半島に地上兵力を駐留させる周辺戦略から海洋戦略に移動した、それ以後に属します。 こういうふうに見てきますと、歴史的要因として、欧州及びアジア・太平洋における戦略組成に大きな違いがあることは間違いない。
「国家の海洋力」という論文でありますが、「海洋はだれの所有にも属しない地域であり、平時において政治的目的を達成するために、海軍は他の兵力を使用するときのような多くの制約にわずらわされない。艦隊はその機動性と制限戦争下における柔軟性とにより、沿岸諸国に対して影響力を及ぼすことも、軍事力誇示から部隊揚陸までのあらゆるレベルの軍事的脅威を行使することも可能である。
世界的シーパワーというものは、これはいろいろの解釈——世界的シーパワーというのは、世界的な海洋力とも言うし、世界的な海洋権力とも言うし、これは解釈のしかたがありますが、世界的シーパワーは第二次大戦後はアメリカがもう決定的な力を持っておったんです。