1968-03-07 第58回国会 衆議院 本会議 第9号
すなわち、行政硬直化の実態は、その非能率で合理性が乏しく、組織、人、経費にむだが多く、戦後二十年積み重なった幾多の悪習と弊風は根が深く、また、長年の泰平ムードに毒せられまして、綱紀は弛緩しています。広範な行政改革の実現が切実に叫ばれるゆえんもそこにあります。臨時行政調査会が権威ある改革の意見を出しましてすでに三年有半、佐藤総理もしばしばこの答申の尊重を言明せられましたが、遅々として進みません。
すなわち、行政硬直化の実態は、その非能率で合理性が乏しく、組織、人、経費にむだが多く、戦後二十年積み重なった幾多の悪習と弊風は根が深く、また、長年の泰平ムードに毒せられまして、綱紀は弛緩しています。広範な行政改革の実現が切実に叫ばれるゆえんもそこにあります。臨時行政調査会が権威ある改革の意見を出しましてすでに三年有半、佐藤総理もしばしばこの答申の尊重を言明せられましたが、遅々として進みません。
一方、世論の一部では「泰平ムード」などと言う向きもあるようでございます。世の中が泰平である、もとよりけっこうなことであります。私は、あえて事をかまえ、相手方を挑発刺激するがごとき政治が賢明なものでないことは、当然であると思います。むしろ、国民の各層が調和を保ち泰平を謳歌することこそ、政治の妙諦だと思うのであります。
なお、ただいま泰平ムードということでございますが、これは安保条約前後のようなことはございません。私は、その意味におきまして、国民の協力を得ていることをあらためて感謝し、今後ますます努力を続けていく決心でございまするが、内政外交の現状、現実の問題、また、将来の問題につきましては、やはり今から十分準備していかなければなりません。