1972-06-16 第68回国会 参議院 本会議 第21号
また、佐藤総理は七年前、人間尊重と社会開発による生活環境の改善をアンチ池田政策として打ち出されたことは、よもやお忘れではありますまい。 この佐藤総理のもとで、ほんとうに国民大衆は人間として尊重されたでありましょうか。今日の公害、交通戦争、老人問題、劣悪な社会保障、どれ一つとってみましても、公約は実行されておりません。公約不履行の事実は、総理御自身もお認めになっております。
また、佐藤総理は七年前、人間尊重と社会開発による生活環境の改善をアンチ池田政策として打ち出されたことは、よもやお忘れではありますまい。 この佐藤総理のもとで、ほんとうに国民大衆は人間として尊重されたでありましょうか。今日の公害、交通戦争、老人問題、劣悪な社会保障、どれ一つとってみましても、公約は実行されておりません。公約不履行の事実は、総理御自身もお認めになっております。
こうした池田政策をしのぐ高度成長の中で、各企業は、今秋で六期連続の増収増益を続け、さらに成長の波に乗って、企業本位に安い土地を買いあさり、地価の高騰をはかっているのが現状であります。こうした政府の手厚い保護のもとに、過大な設備投資と利潤が保証されているところに、経済社会発展計画の実体があらわれているといわざるを得ないのであります。
いわば池田政策に対するアンチテーゼとして、佐藤内閣の存在価値はあるわけです。ところが、実際に佐藤さんが政権をとってみると、戦後最高の物価の上昇を見ておるということは、一体何を意味しておるのかという問題が根本的な問題としてあるわけです。そういうときに、郵便料金もまた二八・八%の値上げをしようとしておるわけです。
これを考えてみますると、池田政策のときには、確かに物価は上がったけれども、所得が上がった。池田さんの最も得意な、物価は上がったけれども、所得がそれ以上上がったから、その差額は、あなた方は実質所得はふえておるはずだ、こう言った。
最後に、総理に質問としての最後なんですが、佐藤内閣のいわゆる存在というのは、池田政策に対するアンチテーゼとしてのみ存任価値があったと思うんですよ。ところが、最近の佐藤内閣のやり方を見ておりますと、池田さんを上回わるような料金値上げを続々とやっているわけです。これじゃあ、池田政策のアンチテーゼではないでしょう。国民生活に対するアンチテーゼですよ。これでは佐藤内閣の私は存在価値がないと思う。
本来あなたは池田政策を批判された方である。それにもかかわりませず、大臣に就任をされて、一番悪い条件のもとに、一番あなたとしては不適当なといいますか、安定成長論者であるあなたが、何でもいいから不況を克服するためにあらゆることをやれというような立場におなりになった。
○小林参考人 ただいまの御質問でありますが、何か池田内閣当時、われわれが要するに池田成長政策に参画をして、ああいうふうな案をつくったのはおまえたちの責任ではないかというおとがめをこうむったのでありますが、実は私たちは池田政策には何らの関与もしておりません。
言うまでもないことでありますが、私は、ほんとうは私どもと大体同じ考え方に立って池田政策の批判者であった総理をはじめとして福田蔵相も、それから藤山長官も、そういう立場で私はこの問題をとらえておられると、こう思っておるのです。ところが、総理の問題の処理のしかたはいかにも簡単でありますので、私はその真情、ほんとうの気持ちを疑わざるを得ない感じになっておるわけであります。
総理もまた、池田政策を踏襲する旨たびたび言明してきたところでございます。特に、人間尊重、ひずみの是正を政策の基本として、大々的に宣伝をいたしてまいりました。しかるに、運輸交通の現状は、政府の宣伝とは全く逆に、ますます悪化の傾向にあります。その一例は、都市交通政策で明らかなように、交通麻痺の問題、通勤通学輸送の問題、安全、保安の対策、踏切の問題等々、幾多の問題が山積しています。
池田政策の批判者として政権をとられた佐藤総理ですから、このような中期経済計画には断固としてつくり直しを命ずべきであるにもかかわらず、佐藤総理が修正を命じられたのは、この計画をさらに大きくするため弾力的運用云々の字句を加えさしたのであります。
昨年夏、総裁選挙に際しまして、佐藤総裁候補者が国民に公約されたところ、これを通じまして、佐藤さんが池田政策と一線を画されているという、こういうところを見ております。そのことが、新鮮味を期待したというところでもあります。この期待は、前国会における質疑応答を通じまして、おおむねくずれ去ったのであります。
その後、佐藤内閣が池田政策を踏襲いたしまして、今度中小企業信用保険法の看板である無担保、無保証を見ますると、ただいまの資本主義経済社会におきましては、まさに革命的である、こう考えるのであります。
ところが、私はどうも日本の三十五年からの池田政策は、本年度の財投合わせて五兆三千億という、こういう膨大な予算を組んだものは、もはやクリーピング・インフレーションの段階を過ぎて、インフレーション段階へ入るのじゃないか、その徴候としては、国会で連日論議しておるのですが、物価問題が、もうすべてが上がってきちゃった、この悪循環が次から次と積み重ねられておる、こういう形がもうはっきりと出てきたのじゃないか。
しかし、これは臨時国会でも大いにわが党の勝間田委員等から総理にただしたところでございまするけれども、幾ら政党内閣で総理の交代があったと申しましても、特に昨年の七月の総裁公選の際の総裁候補としての佐藤総理は、相当池田政策に対する批判的な立場をとっておられたと思うのであります。
あなたは、昨年七月の総裁公選の前後を通じて表明された、幾つかの池田政策批判を、覚えておられることと思います。すなわち「池田の政治は人間不在の政治であり、もともと政治は人間が目標でなければならないにもかかわらず、いまや金と物が主人公で、人間は疎外されている。まさに本末転倒の政治である」と批判したことは、有名なことであります。
しかし、考えようによりましては、池田前首相の退陣は、池田式高度経済成長政策の誤りを反省し、池田政策の誤ったこの基本的な考え方と方針をここで思い切って清算、転換させるよい機会を提供したのではないかと思うわけであります。
○木村禧八郎君 私はこの池田政策の経済成長政策に関する基本的理念、それから基本方針、こういうものをやはり変える必要があるということを言っているのでありまして、佐藤首相のただいまのような御答弁は、一方において高度経済成長は成功した、そういうお話なんです、評価をすると。しかし、ためにひずみが出た、マイナスがある、したがって、これからはマイナスのひずみを直す、こういうお考えなんです。
私は池田政策と同じ政策をとるのだと、こういうことを申していて、それで私がどうして敵視政策に変わったと言えるのでしょう。私は何度も申し上げているように、在来の政策をそのまま踏襲しております。こう言っている。それで敵視政策だとか、今度変わったのは敵視政策だとか、これは当たらない筋じゃないかと思う。
○藤田進君 他の委員も御質疑が相当おありのようですから、私は次の意見を申し述べて、ひとまず本日は終わりますが、これは池田さんのときの中期経済計画を立てる審議会であったので、私ども見たところ、メンバーは要するに結論を池田政策にマッチできるように、若干のひずみ是正を打ち出していくということで、私はあまり意味がないと思う。
私は去る七月総裁選挙のときに、あなたが池田政策に対してまっこうからこれを批判をなさいました。しこうしてまた、その批判をされたことと現在の立場とはどうであるかという質問に答えられまして、これは党内民主主義の立場において、党内において論議を戦わすことは何らとがめを受けるべき筋合いのものではないとあなたは釈明をされました。
私の池田政策の踏襲というか、それは、そういう意味におきましてひずみを是正する。ただ、その是正のしかたにあるいはニュアンスの相違が出てくるかわかりませんが、これは見のがすことのできない状況でございます。今日その格差がいかなる状態にあるか、また、その格差をいかにして是正していくか、そういう点について農林大臣から詳しく説明さします。
○淡谷委員 まず佐藤総理に御答弁を願いたいと思うのですが、これまで総理は池田政策を踏襲するということをしばしば御答弁になりました。 〔委員長退席、青木委員長代理着席〕 これは七月の総裁選挙のときの佐藤榮作氏の言明とは相当食い違ってはおりましたが、総理も、私は自由党員でありますということをはっきり申されておるように、それぞれお家の事情のようでございますから、この点は深く追及いたしません。
○井手委員 あなたが総裁公選のときに、池田政策を批判なさった。あなたはこう言っておられる。ひずみ是正というのは、そんななまやさしいものじゃございません。これは構造的なものであると言わんばかりに——構造的とはおっしゃっていませんけれども、高度成長によるひずみは、単なる手直しその他じゃないということをおっしゃっておられる。それほどに根は深いんですよ。
去る総裁公選に際して、佐藤さんは、人間尊重の政治、生産第一主義・人間不在の政治などと称して、池田政策をきびしく批判をなさった。私はそれなりに立候補の価値があったと思うのです。当時、総裁公選の際は、すでに高度成長政策の破綻が各方面に広がっておりましたから、前内閣自身すでにそのひずみ是正に入っておったのであります。