1957-05-17 第26回国会 衆議院 本会議 第43号
(拍手)わが国民、特に保守政党の民主政治運用に関する知能の測定課題として、民族心理学、政治学の興味ある研究題目でありましよう。(拍手) 岸総理が、戦時中、日本国及び満州国においてどんな考えを持ち、どんな行為をやっていたか、私も二、三知っていることがあります。(拍手)岸総理の戦争責任は、法律的にはとにかく、道義的には重大で、深刻であります。(拍手)しかし、今はそれを申しますまい。
(拍手)わが国民、特に保守政党の民主政治運用に関する知能の測定課題として、民族心理学、政治学の興味ある研究題目でありましよう。(拍手) 岸総理が、戦時中、日本国及び満州国においてどんな考えを持ち、どんな行為をやっていたか、私も二、三知っていることがあります。(拍手)岸総理の戦争責任は、法律的にはとにかく、道義的には重大で、深刻であります。(拍手)しかし、今はそれを申しますまい。
総理は施政演説におきまして、かねて十八番の友愛精神を説かれまして、互譲寛容の精神こそ、民主政治運用の基本だと訓示をせられました。私ども若輩には遠い伝説ですが、若き日の総理は、闘志万幅、傷つける浜口老首相の登院を促したり、議場で政敵に実力を行使するほど、なかなかの勢いだったと承っております。
まつたく独善的に憲法第七条によつて解散の挙に出たことは、憲法の精神を無視し、天皇の国事に関する行為を濫用し、解散権を不当に濫用したものでありまして、民主政治運用の上に重大なる汚点を残した暴挙であると言わなければならないのであります。
而もその解散を行うに当りまして、何ら憲法第六十九条の条項を援用することなく、全く独善的に憲法第七条によつてこれを行なつておることは、憲法の精神を無視し、天皇の国事に関する行為を濫用し、解散権を濫用したものでありまして、民主政治運用の上に重大なる汚点を残したものと言わざるを得ないのであります。
そういうへびのなま殺し的な状態に置かれて、どうにもならないということは、民主政治運用の上からいつて非常に危険なことだと思います。そういう場合に、私のかつてな議論かもしれませんが、六十九條は総辞職のことを規定しているのですが、このときだけに総辞職をしなければならないということを言つておるのではないのですから、どうにもならなければ、人心を新たにしてやるために総辞職をする。