1983-03-17 第98回国会 衆議院 大蔵委員会 第10号
いわゆる殖産興業方式によって税の虫食いが起こることによって不公平が出てくるわけでございますから、したがって、こういうものをまず正すということ、これが先決ではないかと思うのであります。しかし、過渡期の混乱期でございますから、やむを得ない場合にだけ最小限度設けるべきじゃないか。しかし、その場合でも、サンセット方式などで洗い直していくということが必要であります。
いわゆる殖産興業方式によって税の虫食いが起こることによって不公平が出てくるわけでございますから、したがって、こういうものをまず正すということ、これが先決ではないかと思うのであります。しかし、過渡期の混乱期でございますから、やむを得ない場合にだけ最小限度設けるべきじゃないか。しかし、その場合でも、サンセット方式などで洗い直していくということが必要であります。
その税の侵食はなぜ起こったかというと、これは御存じのように日本の伝統的な富国強兵、戦後におけるいわゆる殖産興業方式と言われるものでしょう。いかに産業を富ましいかにして国を伸ばすかというようなことばかりエコノミックアニマルに一生懸命になったということではないかと思うのです。したがって、その端的なあらわれがやはりこの租税特別措置にあらわれておると思うのです。
この基本は何と申し上げても戦後——戦前と言ってもいいのですが、殖産興業方式ですね。要するに産業優先にのめり込んでいく。日本人は何でものめり込むのですね。防衛問題でものめり込むところに問題があるわけで、国債でもそうでしょう。国債でも一たん口が開いたらのめり込んでいく。こののめり込んでいくところに問題があるわけで、そういうわけで殖産興業方式にのめり込んできたと思うのです。ここに私は問題があると思う。
たとえば殖産興業方式、できるだけ産業を優先さして輸出を伸ばしていこうと、こういったようなお考えがいままで税制、金融を通じてやはりこれが支配的であったのじゃないかと思うのです。たとえば租税特別措置だけをとりましても、これを洗い直せば一兆円以上、地方税関係で五十年度減収額が四千億円あるといわれております。したがって、この特別措置を洗い直すだけでも相当のものが浮いてくるのじゃないでしょうか。