1974-03-12 第72回国会 衆議院 公害対策並びに環境保全特別委員会 第9号
これが四十一年度の調査でございまして、このときの結論を一口に申し上げてみますと、「長崎県厳原町における今回の検診によっては、イタイイタイ病患者と思われるものを発見することはできなかったが、尿検査、血清検査などの異常所見が、特に樫根部落において多くみられることは、重金属による障害の存在を推定せしめるものがあり、この点さらに詳細な追跡調査を実施する必要があるものと考えられる。」
これが四十一年度の調査でございまして、このときの結論を一口に申し上げてみますと、「長崎県厳原町における今回の検診によっては、イタイイタイ病患者と思われるものを発見することはできなかったが、尿検査、血清検査などの異常所見が、特に樫根部落において多くみられることは、重金属による障害の存在を推定せしめるものがあり、この点さらに詳細な追跡調査を実施する必要があるものと考えられる。」
しかも樫根部落流域のアオノリがまっかに変色して、これは会社から、三十二年ころですか、見舞い金を二百五十万円出しておる。こういう事実。
樫根部落に行ってみますと、昔使っていた井戸が全部コンクリートでふたしてあるわけです、使わないように。そういう事実御存じと思いますけれども、そういった井戸をもう一回やってみたわけです。そうしたらやはり〇・一五PPM、変わらない値が出ているわけですね。PHが五・三五と非常に酸性も強い。
それはいろいろありますけれども、「樫根部落の皆さんは現状のままの生活で別に問題はありませんので御安心ください。」これは安心させる意味でおっしゃったと思うのですけれども、これはことば足らずではないか、舌足らずではないかと思うんです。
土壌の分析状況によりますと、ほとんどPHが五・一から五・九まで、もう五・四、樫根部落は土壌の調査PHが五・四、下原が五・二、小茂田が五・五、椎根が五・一、畑の場合が同じく四・七から七・〇、これは樫根です。下原が四・七から六・五、平均五・五、小茂田が四・五から五・二、平均四・九というのは非常に酸性土壌、どの地域を見ても酸性土壌なんですね。
それでは、食糧庁、中村業務部長にちょっとお尋ねしますが、対馬の佐須、樫根部落、あそこのカドミウム汚染米は、まだ何か買い入れを押えているということが伝えられているんですが、どうなんですか。
と申しますのは、ことしの夏でございますが、現在の社長の前の社長がおいでの際でございますけれども、その当時の副社長つまり現在の社長とお二人で私を訪ねられまして、問題のこの対州鉱山の問題についていろいろお打ち合わせをした際に、前社長、それから当時の副社長つまり現在の社長、このお二人とも、なるほど樫根部落や床ノ谷部落というのは徳川時代から非常に掘っておった所で、非常に悪い技術のもとで相当カドミウム含有量のひどい
○内田善利君 時間がありませんので、これでこの問題は打ち切りますが、結局、樫根部落の上流のいわゆる鉱滓による被害については何らかの公共事業等で処理する方法があるということ、それから現在の汚染状況については、東邦亜鉛にはやはり責任があるのだ、責任がないということにはならない、当然今度の法案で汚染地区に対しては措置される、こういうことだったと思いますが、確認をしまして、もう一問お聞きしたいと思います。
○内田善利君 その昭和十六年以前の銀鉱を製錬していた当時の鉱滓によって、スラグによって汚染されている樫根部落その他、ここは、一体客土事業をしようとする場合、どういうような方法でできるのか、この辺、おわかりでしたら教えていただきたい。
たとえば樫根部落なんかでは、非常に高いカドミウムが検出された。その地区でとれた米だけが買い上げの対象になっていないのじゃないのです。あっちこっちの全くカドミウムが検出をされていなかった水田から収穫をいたしました米も、買い上げの対象にならないのですよ。ほんとうに気の毒なんです。 また、客土をしなければならぬが、企業の責任であるならば、企業に損害の補償を要求できるのですよ。
○説明員(中村健次郎君) いまのようなカドミウムの汚染によりまして、政府がその地帯の米を買い上げないというような事態が起こりました場合に、当然そこの農家は損害を受けるわけでございますので、その損害につきましてはそのカドミウム汚染の原因が企業にあるということがはっきりしておる場合には、当然、企業の責任で賠償するべきであるというふうに考えておりますが、樫根部落のように責任者がはっきりしない場合等におきまして
○説明員(中村健次郎君) 四十五年産米の予約につきましては、これはまだ米の取れる前に予約をいたしておるわけでございまして、四十五年産米がはたして一PPM未満であるかどうかということが樫根部落の中の一部、神田原地区の約八ヘクタールの地域につきましては四十四年産米の保有米の濃度が一PPM以上でございますので、その地域の米は一応買い入れの対象にしない。
○初村滝一郎君 そうすると、現在の樫根部落の米の予約というものは、検査をした結果予約を受け付けておらない。したがって、検査をした結果、一PPM以上あるから予約をしないということに解釈してよろしいですか。
最近改善はされておりますものの、先ほど御答弁申し上げましたとおりに、過去において、どういう地区でどういうふうに鉱石を掘ったり製錬したり、あるいは鉱石のかすを堆積させるというような施設をしてきたのか、ずいぶんあの地区で変化があったようでございますし、そういう排水の状況等も歴史的に見て逐次変わってきているようでございますから、そういうあたりを全部詳細に調べまして、そうしてそれが現在問題になっております樫根部落等
しかし、現実に自覚症状を起こしている人というのは、樫根部落を中心として相当多いわけです。尿からカドミウムが検出をされたものは、一人や二人ではないわけです。腰が痛いとか、いろんな障害が出ている。そういうものをあまりきびしく線を引かないで、それの疑わしいというようなものについては、検査から治療から一切公費で負担をする、そういう態度をとるべきではありませんか。
○中村(健)説明員 現在樫根部落で保有されております四十四年産の保有米については、政府の責任において回収すべきであるという御意見、ごもっともだと思うのでございますが、食糧管理法によって食糧庁がこれを買うということにつきましては、けさほどもお答え申し上げましたようにいろいろ問題がございますので、この問題につきましては、目下いろいろ政府部内において検討中 でございます。
しかも、現在の樫根部落あるいは床谷、それから下原でございますが、その辺の現在の畑あるいは水田のところには昔、大体西暦六〇〇年代から一七〇〇年ごろにかけてその部落の付近の鉱山が掘られたという記録もあるようでございますが、そういう昔掘られて堆積されたズリとかあるいは精錬のからみ、その上にすでに表土がかぶって、一見したところ普通の土地と変わらないというような状況にある個所が数カ所あるようでございますけれども
対馬の東邦亜鉛の対州鉱業所のすぐ横、下流にあります樫根部落に一宮アサさんという患者がいたのでございます。私は小林教授と一緒にこの一宮アサさんをおたずねをいたしまして、詳しくからだを見せていただきましたが、その臨床症状は富山のイタイイタイ病と全くそっくりでございました。
同女は樫根部落で生れ、裕福な家庭で男子三人を出産し、昭和二十九年六十七歳で死亡した。看護にあたった家族の談話によると、」とありますが、これは萩野さんお聞きにならなかった、私がたずねて行って家族に聞いたのですが、その家族は長瀬シゲさんです。現在大分別府の療養所で療養中の長瀬シゲさんのことであります。その長瀬シゲさんに私が会いまして、水をもらったり、それから看護したりしたことを詳しく伺った。
○内田善利君 そのときの結果は障害はないということですが、「特に樫根部落において多くみられることは、重金属による障害の存在を推定せしめるものがあり、この点さらに詳細な追跡調査を実施する必要があるものと考えられる。」こういう結論です。
○国務大臣(園田直君) いま御指摘の樫根部落の健康診断の結果、尿の糖であるとか蛋白の陽性率が対象とした他の部落より非常に高うございます。
簡単に結論を申しますと、四十年度の調査では、問題の樫根部落の住民につきましては、対象地区といわゆる比較しました地区とございまして、若干尿糖あるいは尿たん白の陽性率がやや高かったわけでございます。
その結果に基づきますと、いわゆる樫根部落の住民につきまして尿糖あるいは尿たん白の陽性率が他の地域よりもやや高いという結果がわかりましたので、さらに精密な調査をする必要がありましたので、昭和四十一年度におきまして引き続いて調査をいたしました。
ところが、私があらかじめ樫根部落が、ここが一番重金属が多いと目星をつけておった所から三名のイタイイタイ病患者が発生していたことが、萩野博士によって確認されたのであります。