1952-06-17 第13回国会 衆議院 懲罰委員会 第13号
ただ田渕委員はメーデーの問題について、あらゆる新聞、あらゆる雑誌を見ても、どれ一つでも全部警察の方が真にやむにやまれぬ立場でやつたんだというようなことを言われておりますが、私はそれに対する反対資料をたくさん持つておるのでございまして、たとえば岩波書店の「世界」七月号を見ますと、これには梅崎春生氏がこう言つております。「警官隊の襲撃は、なかなか組織立つていて、日頃の訓練を充分しのばせた。
ただ田渕委員はメーデーの問題について、あらゆる新聞、あらゆる雑誌を見ても、どれ一つでも全部警察の方が真にやむにやまれぬ立場でやつたんだというようなことを言われておりますが、私はそれに対する反対資料をたくさん持つておるのでございまして、たとえば岩波書店の「世界」七月号を見ますと、これには梅崎春生氏がこう言つております。「警官隊の襲撃は、なかなか組織立つていて、日頃の訓練を充分しのばせた。
これを実際に裏書きすべきものとして、これは「世界」という雑誌の七月号でありますが、この中に梅崎春生君という、これは文学者でありますが、この人が「私はみた」という題目のもとに、あたかもメーデーの人民広場の事件を目撃した、そのルポルタージュがここに掲げられておるのであります。 その中に明らかに梅崎春生君は言つておる。
現に、これは諸君もおなじみの梅崎春生君という文学者であります。この文学者は、「世界」の七月号に書いておる。これは「私はみた」という、メーデー人民広場の事件を、みずから親しくそこで見た。この「みた」ということは、何を見たのであるか。 〔発言する者多し〕
その立証の一つとして、梅崎春生君は言つておる。私の見た限りでは、最初に暴力を振つて挑発したのは明らかに警察官であり、いわゆる組織された暴徒とは、デモ縁のことではなく、完全武裝のこれら警官隊であつた。(拍手)「デモ隊の右側をかけ足で走り抜けた警官隊は、警棒を振りかざして斜めにデモ隊に殺到した。私はあの一瞬の光景を、忘れることは出来ない。ほとんど無抵抗なデモ隊」……。 〔発言する者多し〕