1949-05-14 第5回国会 衆議院 文部委員会 第18号
東京藝術大学設置に関し、邦樂科の存廃問題は、各位御熟知の通り、しばしば論議せられ、現在の東京音樂学校邦樂科の各教授、在校生、卒業生等から、熱烈なる陳情、請願がたびたびありましたが、われわれ委員は、一方的な意見のみを聞いて、この邦樂科存廃の大問題を決すべきではないと存じまして、この問題の本尊である小宮音樂学校長にも、二回にわたりその意見を徴し、相当質疑、應答もいたしました。
東京藝術大学設置に関し、邦樂科の存廃問題は、各位御熟知の通り、しばしば論議せられ、現在の東京音樂学校邦樂科の各教授、在校生、卒業生等から、熱烈なる陳情、請願がたびたびありましたが、われわれ委員は、一方的な意見のみを聞いて、この邦樂科存廃の大問題を決すべきではないと存じまして、この問題の本尊である小宮音樂学校長にも、二回にわたりその意見を徴し、相当質疑、應答もいたしました。
学校教育局 長) 日高第四郎君 文部事務官 (教科書局長) 稻田 清助君 労働事務官 (職業安定局 長) 齋藤 邦吉君 委員外の出席者 議 員 武藤運十郎君 衆議院法制局長 入江 俊郎君 参 考 人 (東京音樂学校
その理由は、昭和二十三年六月七日に東京音樂学校から文部省に提出されました芸術大学の音樂部案には、日本音樂が除外されております。日本音樂は邦樂科の名称のもとに昭和十一年東京音樂学校に新設され、爾來十二年、洋樂と並行して本科の一学科として置かれ、卒業生百六十一名、在学生四十名を数え、日本音樂の発展と正しい古典維持のために盡して参りました。
ところがこの問題は本年の六月当時からの問題でありまして、現に六月七日に東京音樂学校から文部省に提出されました藝術大学の音樂部案によりますると、この邦樂科の設置が除外されて、主として洋樂專門的なものになる案のように思つておるのであります。
そういうふうに私どもとしては言つてあるのでありまして、初めから東京音樂学校というものを、まるで大根や菜つぱのように切捨ててしまうつもりでしたら、私どもはたといしろうとであつても、異議を申したろうと思うのでありますけれども、先ほど申したように、小宮校長は日本の音樂を軽蔑もしくは無視しておるというのではなくして、愛惜してそれを育てたい。