2013-06-21 第183回国会 衆議院 決算行政監視委員会第三分科会 第1号
この抵抗性松の効果でございますけれども、抵抗性の判断といいますのは、もともと材線虫が自生いたします北米において、これと生態系の中で共存できる松、また造林を行っても被害なく成林できる松、これと同程度以上の抵抗性を持っているものということでやっておりますので、全く枯れないわけではないのでございますけれども、松林の維持には十分な抵抗性を持ったものということで選択しているところでございます。
この抵抗性松の効果でございますけれども、抵抗性の判断といいますのは、もともと材線虫が自生いたします北米において、これと生態系の中で共存できる松、また造林を行っても被害なく成林できる松、これと同程度以上の抵抗性を持っているものということでやっておりますので、全く枯れないわけではないのでございますけれども、松林の維持には十分な抵抗性を持ったものということで選択しているところでございます。
そのことによって、材線虫が侵入いたしましても木の中では増殖しがたい、こういうことでございますが、これは一本一本の処理でございまして大変コストがかかるということで、薬剤散布が難しい住居周辺ですとか、特に貴重な単木、大木の象徴的な松を守るですとか、そういったときに、コストはかかりますけれども選択することになっております。
これはどういうわけだと聞いたら、結局、違法に材線虫なりマダラカミキリが生息している木が移動しちゃいけないんだけれども、その場で駆除されないで売られてしまっている、それに沿って拡大したという実績があるんですね。したがって、これはやっぱり現地できちんと処分してしまわないと、そういうことを徹底しない限りなくならないなという感じを当時受けたんです。
それから、松くい虫については一応国の試験研究機関、そしてまた地方の試験研究機関が総力を挙げて調査をした結果として、いわゆる運び屋のマダラカミキリ、それから細管に詰まって本当に松を枯らしちゃう材線虫と、こういうふうになっているんですけれども、一方では原因はそれだけじゃないという説が依然としてあるんですね。そうじゃなくて複合的な原因なんだというふうなことを指摘される方が根強くおります。
接種実験では、自然界ではあり得ない、材線虫の接種頭数をふやして人為的注入したものであって、自然界で起きていることは立証できないというふうにその実験方法についても批判があります。
○及川順郎君 松枯れの原因について、これは学者の一つの試験データから見ますと、材線虫だけじゃなくて青変菌とか黒変菌とか、こういう十七、八種に上る菌が摘出されたというような研究データも過去には出ておりますし、特にこうした菌による樹幹内のやわらかい細胞の変質に伴う樹脂の停止、こういうものを指摘する学説もあるんですね。
○及川順郎君 それでは、マツノザイセンチュウが主たる原因、こういう観点でちょっと論を進めさせていただきたいと思うんですが、当初私も山梨県内で被害の現地調査と、それからこのマダラカミキリと材線虫の生態メカニズムを専門家の方から承ったことがございます。
それは私もそのとおり認めてまいりましたが、その中で印象的であったのは、樹勢の強いものには材線虫に侵されないものもあるということをちらっと話しておられました。林野庁からいただいた資料でも、実験室段階の話でありますけれども、マツノザイセンチュウ接種後の生存率で見ますと、アカマツで数%から七〇%の幅がありまして、平均で四〇%程度、クロマツではゼロ%から四〇%の幅で、平均で一〇%程度になっております。
一番目的とするところの松を枯らす虫、マツノマダラカミキリという虫が、これもやはり虫だと思うのですけれども、マツノザイセンチュウという小さな虫、これを体につけて運んで飛んでいって、あちこちの松の木にとまって、そしてとまっている間に材線虫というのは松の幹の中に入り込んでいって、そしてその松を枯らしてしまう、こういう問題のようなんです。
一つは駆除という方法でございまして、枯れました木を切り倒して、倒した木の中に入っている材線虫を運ぶマダラカミキリの卵、幼虫を薬をかけて殺すという方法、または伐倒した木を焼却して殺すという方法がございます。
なお、現在の材線虫による被害の問題につきましては、十年来、林業試験場等を中心といたしまして各種の方法を組み合わせながら消去方式でその原因を追求してまいったことでありますが、その中におきましても、やはり激甚の被害を受ける松林の問題については材線虫による被害であるということが究極の結論でございまして、そういうことを私ども最重点にいたしましてこれからの松くい虫被害の防除を積極的に進めてまいりたい、かように
これは、マダラカミキリという松くい虫の一種類でございますが、それが春飛び出すときに材線虫を数千匹ないしは一万匹くらいを腹の中に入れまして、それが飛び出しまして松の若芽を後食するわけでございます。松の若芽を食べたときに、その傷口から材線虫が松の体内に入りまして、それが導管をとめまして枯死に至らしめるというのが、概略の枯死に至る生態の要点でございます。
ということで非常に大変な発表だったようでございますが、この伊藤博士は、「たまたま林業試験場には線虫学の大家がいなかったことが幸いして、疑わしきものはひとつびとつ、微生物学の原則にのっとって消去してゆき、最後に残った材線虫が強い寄生性も持っていたという幸運に恵まれたまでです」と、このように私は答えることにしておりますと、いまだにそういう考えを持っていらっしゃるようなんですが、この本当の原因がカビということになると
そしてまた、この種の材線虫は生きた木を枯らす能力はなく、ただ枯木や用材につくだけだという世界における線虫学の定説をも否定するはめになった。」と、こういうふうに非常に線虫が原因だと言われたときには相当な、いままでの研究からして疑問を持っておられるような考えを持つ人が非常に多かった。
その中でやっぱり日本の在来種とも言うべきアカマツとかクロマツとか、比較的これ抵抗性が材線虫に対して弱いんですが、弱いということは、結局ザイセンチュウは日本に発生したものではないということを示したものだと思うんですが、そうすると外来のものの方がまず抵抗性を持っていると。
○鶴岡洋君 次に、松枯れの原因としていままで言われてきましたマダラカミキリ、材線虫、いわゆるマツクイムシももちろんこれは大発見で、考えられるわけでございますけれども、マツクイムシの一種であるマツカレハの卵に寄生する天敵、マツノクロタマコバチというのがあるわけですが、こういう虫というか、昆虫等についても調査をすべきだと私は思うんですけれども、理由としては茨城県の岩瀬町では空散の影響によりマツノクロクマコバチ
○政府委員(秋山智英君) 私どもの考え方は、先生御指摘のとおり、マダラカミキリ、材線虫による被害を対象としてやります。それから、あと一般の問題につきましては森林病害虫の防除法に基づきまして措置します。
○政府委員(秋山智英君) 一年の推移の中でもおわかりいただけると思いますが、やはり寒くなる冬季等になりますと材線虫もマダラカミキリも木材質部分に入るというようなこともございますので、単に外の気温が下がったから直ちに死ぬというふうにはならぬと思います。
で、この被害は、マダラカミキリだけでは被害は発生せず、また材線虫だけでは発生せず、両者が合体することによって初めて被害が出るという、そういう仕組みのようでございますので、私どもといたしましては、やはり元凶は材線虫でございますので、材線虫を焼却その他の方法で殺すと同時に、やはり被害丸太を移動させることに対して監視をしながら、北に行かないようにするということが火事だろうと、いままでもやってまいっておりますが
それから次に、松枯損の防止に対する新技術開発問題でございますが、これにつきましては五十六年から始めまして、いま鋭意努力しているわけでございますが、この材線虫によりますところの松くい虫の発病に関する生理化学的な要因の解明、発病に関与する毒性物質の生成機構の解明、また毒性物質はどのようなものであるかという特徴、さらには毒性物質の作用等、いろいろの面でこれは研究をしているわけでございまして、やはり根本的な
御承知のように、茨城県自身を見てまいりますと、特に被害の多い地域と申しますと、これは農山村と申しますか、田園都市周辺でございまして、大気汚染との絡みというのはむしろ少ないわけでございますが、ああいうところにおきまして一斉に出てまいるというのは、何回も申し上げてまことに恐縮に存じますけれども、材線虫、マダラカミキリの運び屋との関係での被害であるということがわかっておりますので、私どもはいまも重点をそこに
私は、何も材線虫が松枯れの原因じゃないなんて一言も言っていませんよ。だけれども、材線虫が、松くい虫がこれほどはびこっていくのは松が大気汚染によって弱っている、そういうようなことも一つの誘因になっているんじゃなかろうかということでは意見に違いはないわけですよね。そこも違いますか。
なぜなら、さっきの話では、竜の口は、周りのまいたところ以外の住宅の周辺の松が真っ赤にやられるほどマツノマダラカミキリあるいは材線虫がその中に生息して、そして三年目にやめたら一挙に全山やられたというのではないのですよ。何本かはやられておるけれども、その数は知れておる。しかし、全山やられるほどのマツノマダラカミキリ、材線虫がどこから飛んできたのかというのはわからぬですよ。
それからもう一つ、材線虫がどのようにして松を枯らすかという面につきましては、鋭意努力しているわけでございますが、放射線等によりまして、松くい虫と材線虫との関連におきましてどういう影響があるかということで、特に材線虫の毒素の解明とかあるいは生物学的な影響等につきまして、これは五十三年から放射線との絡みにおきまして鋭意努力をしているところであります。
○秋山政府委員 被害はマダラカミキリと材線虫の関係でございます。九・五度と申しますのは、材線虫が発育できない限界値でございまして、マダラカミキリとは別でございます。やはりマダラカミキリと材線虫が一緒になって初めて激害型被害が出るわけでございますので、その点を御理解いただきたいと思います。
○金光参考人 御質問いただきましたが、松くい虫は過去二十年あるいは三十年、日本全国にどんどん広がっていっておりまして、この被害がどうして拡大したのか、また今後どこまで拡大していくのかということについては、私、先の見通しについて定かにできませんが、先ほど西口参考人の方からございましたように、材線虫が外国から入ったのではないかという強い疑いを私どもが持っているということもございまして、もし外から来たものであるとしますと
○西口参考人 初め松枯れが日本で出ておりましたときに、材線虫が病原微生物であるということがわかった時点ではそれはどこのものかはっきりしなかったのですけれども、最近になりましてこのマツノザイセンチュウがアメリカにかなり広範囲に分布しているということがわかりまして、そういうことから外来病であろうと考えられるのですが、もう一つの理由は、アメリカの松は材線虫に余りやられないのですね。
○金光参考人 マツノマダラカミキリは大変昔、以前から日本にすんでおります昆虫で、最近の松枯れに伴いまして、これは材線虫と共生と申しますが、お互いに助け合うというそういう関係で、いま、マダラカミキリが非常にたくさんふえております。
われわれとしましては、いまその原因がマツノザイセンチュウ、マツノマダラカミキリが運ぶ材線虫だということが四十三年度から六年度までの国立林業試験場のかなり綿密な試験の結果判明したわけでございまして、そういったものに対しまして、もちろん特別防除法で空中散布をやるわけでございますが、空中散布も一つの方法として有効である、あるまとまった森林につきまして空中散布ができるようなところにつきましては、散布する時期等的確
○説明員(黒川忠雄君) 御指摘のとおりでございまして、マダラカミキリが非常に繁殖をするということ、あるいは材線虫がやはり繁殖するということもありますが、それ以外に特に水が少ないという、高温ももちろん関係いたしますが、降水が少ないということは松が弱るわけでありまして、実は材線虫が枯らす原因だということが発見される前に、やはりわれわれはキクイムシ、カミキリムシ類がその原因だというふうに考えて、いろいろ対策
アメリカにおきます線虫の分布の詳細につきましては、明らかではございませんが、近く国立試験場の担当官をアメリカに派遣いたしまして、現地における材線虫に係る諸事情を調査することにいたしております。また、韓国につきましては、林木育種場の専門家が調査いたしたところでは、材線虫が分布しているという報告は受けておらないわけでございます。
○柴田(健)委員 問題は、この松くい虫というのは運び屋と、そして材線虫という線虫の被害、この位置づけをどうしておるのか、われわれその点が疑問なんですよ。ただ、特別防除で空散ができるようにすると、空散はもう運び屋だけを対象にする。線虫対策というのになると、また別の考え方に何か観点を置かなければならぬのではなかろうかという気がするのですが、これは一貫性がある。
ところが、五年間でこれを絶滅するというわけですが、別にこの材線虫は計画的にふえるわけでもないし計画的に減るわけでもない。いろいろな条件でふえたり減ったりもするし、一応の五年間という目安をつけることは理解できるけれども、土地改良と違って五年間に何カ所、どれだけの面積をやるというようなものではないだろうと思う。
そういう点で、私どもはマツノマダラカミキリの運びます材線虫による枯れとその他の枯れとは現段階では技術的にはっきり区別ができるというふうに考えております。
その食べましたときに傷がついた、その傷からマダラカミキリの体の中に入っております材線虫が松の木の中に侵入いたします。そういたしますと、それがずっと松の中に繁殖いたしまして、松がだんだん弱ってまいりまして赤くなる。松が赤くなりまして枯れますと、ちょうど今度はマダラカミキリが卵を産みつける時期になります。
弱っているからそこに材線虫が入ってきたらどうにもできなくなる。こういうような経過をたどっているじゃありませんか。林野庁では全部マダラカミキリ、それが異常発生した。そして材線虫、これによってみんな倒れた。その以前の松が弱る状態は関係なし、こういうようなことを考えておられるようであります。環境庁長官ももういままで説明したのでわかったでしょう。
きっちりとそういう点は調査をして、そして松くい虫、マツノザイセンチュウによるものであるのに今度はスミチオン散布をしなかったら、これはまたもとへ戻ってしまうわけですから、やらなければいけないところはやらなければいけないし、やっちゃいけないところ、やるべきでないところ、材線虫が原因でないところは当然外すべきだ。その作業はきっちりやるということですか。その点だけはっきりと確かめておきたいと思います。
私はこのカートリッジ式松くい虫の防除薬というものは現在試験段階であって農薬登録を行ってはいないので、正式名称はまだ決まっていない、こういうふうに理解しておりまして、聞くところによると、ガラスの小さなアンプルを埋め込み、松の樹体内で薬が移動して材線虫を殺す、こういうふうなものであります。
林業試験場のデータや学者、研究者等の調査結果では、研究の積み重ねで、一つには、いわゆる運び屋マツノマダラカミキリによる材線虫、すなわち松くい虫が原因である。
そうすれば、いわゆるマツノマダラカミキリが、人間で言うとわきがというような特殊なにおい、ホルモンか何かのにおいがして、そこに好んで材線虫は寄ってくるのではないか。
それからまた、南の方でございますが、かつては沖繩本島にはマダラカミキリも材線虫もおりませんでした。これは恐らく、特にこれは沖繩の場合は証明できておりますが、この材線虫によって枯れた松丸太を運んで新しい伝染源をつくった、こういうふうに見ざるを得ないと思います。 それからいま一つ、ほかにこの松を枯らす原因があるのではないか、そのとおりでございます。
だから、材線虫に対する対策というのは研究がどの辺まで行われておるのか。材線虫対策がきちんと確立されますと、この空中散布をしなくてもいいわけですから、そういう問題について材線虫に対してはどういう、それを直接殺す方法を研究していないのか。あるいはまた、これは将来の展望ですけれども、材線虫に強い松の育成ということも当然必要だと思うのです。
○馬場(昇)委員 激甚な枯れ方をした枯れ松の中からの材線虫の検出率は、学者の研究によりますと五二・二%という報告を私は調査した学者の方から聞いております。そしてまた、材線虫の接種実験でも松が枯れなかったというような報告も聞いておるわけでございます。それから、空散した後にマツノマダラカミキリの死骸が余りなかった、こういうことも聞いておるわけでございます。
松くい虫の被害と申しますのは、先生十分御存じかと思いますけれども、マツノマダラカミキリが松の枝条を、われわれは後食と言っておりますが、食べることによりまして材線虫を中へ運び込むということで松が枯れるというふうに、先ほど申し上げました研究成果が出ております。