1971-05-19 第65回国会 参議院 本会議 第13号
それは、外材が多量に輸入されるまでは木材価格の異常なる値上がりに助けられたことは事実でありますが、一つは、林野庁の前時代的な労務管理によって、国有林労働者の賃金、労働条件が低く押えられてきたこと、林力増強計画のもとに将来増加するであろう期待成長量を先食いし、現実成長量の二倍近いものを標準伐採量と設定し、乱伐、過伐を実行したことが有力な原因であったことは疑う余地がないと思います。
それは、外材が多量に輸入されるまでは木材価格の異常なる値上がりに助けられたことは事実でありますが、一つは、林野庁の前時代的な労務管理によって、国有林労働者の賃金、労働条件が低く押えられてきたこと、林力増強計画のもとに将来増加するであろう期待成長量を先食いし、現実成長量の二倍近いものを標準伐採量と設定し、乱伐、過伐を実行したことが有力な原因であったことは疑う余地がないと思います。
これはまた事実でございますが、私どものほうで算定いたしております標準伐採量と申しますのは、将来の森林の体質改善が行なわれました場合の期待成長量というものも勘案をいたしまして、保続計算をやりまして、現在のような標準伐採量というものを算定しておるのでございまして、そういった面で保続という面では標準伐採量については心配はないのでございます。
期待成長量というものが、将来期待できないような状態にいまあるのじゃないかと思います。したがって、そう楽観を許さない、こういう問題があるということをひとつ認識しておいていただきたい。
で、技術的にできるだけ早く粗悪な樹種あるいは林相を改良するために伏採量をきめる必要があるというふうに考えられる場合には、この経営計画期間の成長量のほかに、それ以後の新生林分が成育した場合の期待成長量、これを保続の程度を勘案しながら伐採職の中へ加えて標準伐採量をきめることができると、こういうふうになっております。