2011-05-26 第177回国会 参議院 外交防衛委員会 第11号
二〇〇六年、東京大学は、朝鮮王朝実録というものをソウル大学に引き渡しています。これらが我が国にもたらされた経緯、さらにはこの実録の文化的、学術的価値について教えていただきたい。また、唯一本は含まれているのでしょうか。
二〇〇六年、東京大学は、朝鮮王朝実録というものをソウル大学に引き渡しています。これらが我が国にもたらされた経緯、さらにはこの実録の文化的、学術的価値について教えていただきたい。また、唯一本は含まれているのでしょうか。
お尋ねのこの朝鮮王朝実録は、朝鮮王朝の公式記録でございます。そういった意味では、歴史的、文化的に極めて価値の高い資料であるというふうに考えられると思います。ただ、文化財という観点から見てみますと、我が国の文化財保護法による重要文化財に該当するものであるのかということにつきましては、文化庁としてこの現物を調査しておりませんのでその価値判断はできないというところでございます。
○政府参考人(吉田大輔君) お尋ねの朝鮮王朝実録の引渡しの際に、東京大学から私どもの方にも相談がございました。ただ、文化庁としては、朝鮮王朝実録は重要文化財にもしておりませんでしたため、文化財保護法によりまして輸出が禁止されているというものではございません。この場合は、ソウル大学校へ引渡しをしたいという東京大学の意向を尊重をいたしまして、そのとおりお認めしたものでございます。
まず一番、朝鮮王室儀軌、こういった引き渡しの前提として、既に二〇〇六年七月十四日、東京大学から朝鮮王朝実録というものがソウル大学に寄贈されております。それから、北関大捷碑、これは二〇〇五年十月に韓国を通じて、北朝鮮側に返されております。 こういった問題は、本来、起こるべくして起こったものではなく、起こされたものだ。
これらの国会決議では、北関大捷碑、さらに東京大学に所蔵されていた朝鮮王朝実録が韓国側に引き渡されたことを高く評価しております。
二〇一〇年二月、これも韓国国会の本会議で、日本所蔵の朝鮮王朝儀軌の返還を促す決議案というのを採択しておりまして、これは決議文では、東京大学の朝鮮王朝実録返還を評価し、日韓併合百年の節目の年に朝鮮王朝儀軌の返還を促すとともに、韓国政府に対して日本政府との積極的な交渉に乗り出すことを要求する、こういう趣旨の決議だと理解をしております。
例えば、韓国の国会決議は、大韓民国国会は日本が最近我が国に返還した北関大捷碑や朝鮮王朝実録などの事実で見せた精神を高く評価すると、こういうふうに述べているわけですね。その上で、朝鮮王室儀軌の返還に関して、引渡しでもいいです、言葉はどうでもいいです、日本政府が韓日両国の友好関係を発展させるために具体的な対応を行うようにと求めているわけですね。
○国務大臣(麻生太郎君) 今の朝鮮王朝実録はこれは靖国じゃなくて東大だったと思いますんですが、こっちは東大、それからその前は靖国神社と。片っ方は宗教法人、片っ方は大学法人ですから、いずれもこれは政府が直接関与しているわけではないというところでありますので、返せとかなんとか言う立場にないということだけははっきりしていると存じます。