1953-02-05 第15回国会 参議院 運輸委員会 第20号
併し朝鮮戦局の現状から見て早急に返還されることは不可能の状態であります。従つて駐留軍側でも日本の航空の実情に同情し、近い将来もつと広範囲に使用を許可することになる様子も見受けられたのでありますが、まだ確定的ではないのであります。
併し朝鮮戦局の現状から見て早急に返還されることは不可能の状態であります。従つて駐留軍側でも日本の航空の実情に同情し、近い将来もつと広範囲に使用を許可することになる様子も見受けられたのでありますが、まだ確定的ではないのであります。
第二に私の質したいことは、朝鮮戦局の見通しと、その我が国に対する影響であります。前に述べた西欧、中近東における連続的失敗があつたればこそ、アメリカはこれをアジアにおいて取返そうと焦つて、吉田政府の奴隷的態度を挺子として執拗に日本を鞭撻しておるのであります。最近アメリカ側が朝鮮において行なつた秋季攻勢も全くその現れにほかならないのであります。而もこの攻勢は完全に失敗している。
しかして、その第一に規定されました極東の平和と安全の点から考えまするならば、今日極東におき零しては、朝鮮戦局を初め、戦争、内乱に、アジアの諸国は平和と安全を撹乱されておる実情でございます。しかも、赤化の脅威は大陸に、朝鮮に、樺太、千島に肉薄いたしておりまして、地図を按ずれば、今日ほど日本の周辺が外敵の脅威の前にさらされたことは、歴史始まつて以来かつてないのであります。
第一の発表の時期につきましては、御承知のように最近の朝鮮戦局は、中共、北鮮軍ともにだんだん不利に傾きつつあります際でありますし、また北大西洋の防衛態勢の具体化は、これまただんだんと促進しつつあります際であります。
この希望達成のいかんは、今後インドを中心としております事態の平和的解決への動きなり、ただいま申し上げました朝鮮戦局自体の動向いかんに、かかわつているところが大きいと考えるのであります。
先ほどの政務次官の国際情勢の御説明を承つておりましても、きわめて楽観論に終始しておるようでありますが、政府はいつまでも朝鮮戦局や世界政局に対する楽観論に終始することなく、今日の世界危局に直面しておりまする日本の置かれております立場、従つてそれに処さなければならないところの日本の決意というものを率直に表明して、国民の進むべき道を明らかにするということが、むしろこの際必要ではなかろうかと、私は考えるわけであります
朝鮮戦局が如何なる経過発展を辿つているかは、私が論証するまでもなく日々の新聞が覆うべくもなくこれを示しているのであります。アジア人民闘争の勝利、帝国主義者のアジア大陸よりの敗退はもはや覆うべくもない事実であります。單にアジアにおいてのみではない。