2021-06-03 第204回国会 参議院 外交防衛委員会 第16号
しかし、これまで本委員会でも論じたように、米軍戦略における有事想定では、中国による攻撃の第一段階で、大規模集中した旧来の空軍基地は深刻な被害を受けることが予想されています。
しかし、これまで本委員会でも論じたように、米軍戦略における有事想定では、中国による攻撃の第一段階で、大規模集中した旧来の空軍基地は深刻な被害を受けることが予想されています。
二十世紀の有事想定の枠を超え、二十一世紀の同時多発テロは今までになかったことが起きています。このことを踏まえ、日本はテロを含む有事を想定しないわけにはいかないと思います。有事とは日本の望む望まないが基準ではありません。まして、自衛のみなので攻撃しないでと日本が一方的に言っても攻撃されないとは限りません。
全部有事想定ですよ。だって、平時のときにはお互いに融通し合うけれどもこれは戦時はだめだよなんと言ったら、何のための平時の訓練ですか、平時の共同訓練ですか、純度の向上ですか。有事を目指しているんじゃないですか。 それを、こういう物品と役務だけ平時なんですと、共同訓練なんですと、だけど有事は違うんですと、NATOは全部平時、有事。平時も含めて有事ですよ、こういう協定は。
それでは、今度防衛庁が有事想定の逆上陸の訓練をやろうとしております。ことし北海道で日米合同演習をやるというので問題になっておりますけれども、いま有事想定の逆上陸というのは、アメリカの海兵隊を北海道に上陸させて、それと共同作戦をやろうというわけですよ。つまりその前段には、北海道がもうすでに占領されているということを前提に置いて、その北海道を取り返すためにアメリカの海兵隊を北海道に逆上陸させる。
この実動演習というのは、中東の紛争を契機にして朝鮮半島がくすぶり始めた、そうして北海道への侵攻と海峡防護に対処するもの、こういうふうに言われておりまして、アメリカの有事想定にぴったりと一致するというふうに言われているわけです。
自衛力があるということは、有事を想定して自衛力というものをわれわれは持っているわけでありますから、そういう意味では、この有事想定という一つの大原則の中で、自衛隊二法もそういう前提でつくられている、こういうふうに考えております。