最後に、ややもすれば忘れられがちでありまするけれども、戦後緊急開拓政策以降入りました、開拓地の入植者の雪害におけるところの被害状況については、私ども手元にも資料をいろいろともらっておるわけですが、家屋関係あるいは農舎関係、畜舎関係あるいは共同利用施設関係、こういうようなものについても相当被害が出ておりますし、これは、既設農村における既設農家の場合よりも、一般的に見て開拓地の農家は悪条件にあるところがきわめて
角屋堅次郎
私の付近に約五百戸ほど開拓者がおるのでありますが、私の方の現地は、実は、既設農村にちょっと食いついたような開拓地でないのでありまして、約五千町歩という土地に全く新しい社会を作る仕事なんであります。そうしますと、農協のようにただ金を借りていろいろな営農をやるのだというだけではないのであります。
三好武男
同時に、私は、既設農村あるいは開拓地、これは地域によって違うと思いますけれども、行く行くはやはりその地域の総合農協の中に統合されて、全体の農村の伸展という視野に立って将来は進むべきであろう、こういうふうに思うわけです。そういう前提に立つ場合に、一体今後の開拓団の幹部の方々が総合農協の伸展というものについてどういう考え方を持っておられるか。この辺のところを一つお伺いしたい。
角屋堅次郎
そういう意味からいけば、いつまでも開拓農協という姿で個々の開拓地の組合があるのでなしに、そういうふうな一定の段階以降については既設農村とも融合していくという形で全体的な農村の形成をしていくということでなければならぬと思うのですが、今後の一般の農協というものと開拓後の開拓農協というものとの変遷あるいは将来の展望というようなものをいろいろ検討しておられると思うのですが、農林省としてはどういうふうにしていきたいというふうに
角屋堅次郎
今日の時代に、十五年もたてば、むしろ既設農村以上の新しい営農体制、また、実際に既設農村から見てむしろ開拓地に学ばなければならない、こういう状態にやはり育てるということが必要であろうと思います。先ほど農地局長お話しのように、既設の農協から見ればきわめて開拓農協は悪条件に置かれているという姿は、農地局が十分恩情ある措置をしておったとも思えない。
角屋堅次郎
従来の農林関係の試験研究機関というものは、既設農村の農家を対象にして、それに見合ってのいろいろな研究がやはり中心課題であったろうと思う。やはり新しい開拓地の営農ということを対象にした試験研究というものはまだまだおくれておるのが実態ではなかろうかと思う。
角屋堅次郎
○角屋委員 開拓地の今後の経営の問題に関連をいたしまして、政府与党の方で数年来新農村建設計画というものを進めておられるわけでございますけれども、これは別に既設農村あるいは開拓地ということにはこだわっておられないと思いますが、現実にそういう点で適用される場合には必ずしも開拓地ということではほとんど入ってないのではないかというふうに考えるわけです。
角屋堅次郎
○角屋委員 新農村建設という問題は、私どもからすれば相当批判のある問題でございますけれども、しかし、既設農村と開拓地については差別をしてない、こういうふうに言われておりますが、なるほど表向きは私はそうだろうと思う。
角屋堅次郎
そういう点が第一と、又平坦地、平な土地でございますが、そういうところは既設農村との摩擦が非常に多くございまして、我々として既設農村の農業経営を妨げてまでそういうところを獲得しようという考えはございませんので、平坦地に非常に大きな土地が空いておれば、これは喜んで入植いたしますけれども、高冷地にむしろ大きい土地が空いているのでございます。
吉崎千秋
方といたしましても大いに反省すべき點がございますのでこういつたような點は十分に改めるところは改めて參りまして、今後の開拓の行き方といたしましては、從來すでに入植をいたしておりまする人々、これの生活安定を速かに得させるという點と、それから滿洲或いは樺太から引揚げてすでに待記をして入植を熱望しておられる向うで農業をやつておられた方々、この方々に限定を……、主力を注ぎまして、それに日本の農業經營規模、既設農村
伊藤佐
○永井委員 單に既設農村の過小農を少くするということだけではいけないのでありまして、農業經營の方式なり、あるいは農業技術なり、そういうものの改善をこの中に基本として織りこんでいつて、過小農を少くするという方向に進まなければいけないのでありますから、現在の農業經營をそのまま塁守していくというような考え方に立つての適正規模というようなことは、これはわれわれは考えたくないと思つているのでありますが、それについて
永井勝次郎