1969-02-28 第61回国会 衆議院 大蔵委員会 第6号
実ははなやかな裏を一皮むくとまさに斜陽芸術になっているのです。幸い国立劇場でいろいろめんどうを見ていただいておりますが、この国立劇場の補助金四億二百万円、これも営業で見るならば赤字埋めでもあるわけですよ。この大半はやはり伝統芸能である歌舞伎、文楽へ取られている。歌舞伎でも開場以来黒字になったのは一度か二度しかない。文楽は赤字を覚悟でやっていただいているわけであります。こういう状態がいいのか。
実ははなやかな裏を一皮むくとまさに斜陽芸術になっているのです。幸い国立劇場でいろいろめんどうを見ていただいておりますが、この国立劇場の補助金四億二百万円、これも営業で見るならば赤字埋めでもあるわけですよ。この大半はやはり伝統芸能である歌舞伎、文楽へ取られている。歌舞伎でも開場以来黒字になったのは一度か二度しかない。文楽は赤字を覚悟でやっていただいているわけであります。こういう状態がいいのか。
と申しますのは、伝統芸能というのはようやく最近に幾らか日が当ってきたという形で、ほとんどは斜陽芸術化しておったのであります。文楽興行などを見ておりますと、プレーガイドで切符が売れないで、そして小屋は六分なり七分の入りなんということはほとんどない。大半は団体ですね。あるいはその団体というのも団体で希望者を募ったのではなくて、半ば押し売りのような状態でおつき合いで買っている。